例えば、自分がお客様の立場でお茶を出された際、ちゃんと相手の目を見て「ありがとうございます」と言っていますか? 御礼は言っていても、お茶を見たまま、相手に目を向けずに「ありがとう」と言っている人がかなり多く見受けられます。
超一流の方は、お客様の立場であっても、この「ラストアイコンタクト」を自然に実践されています。きっと常日頃から習慣になっているのでしょう。
目を合わせることは相手に敬意を払うこと
目を合わせることに恥ずかしさがあったり断ることを申し訳なく思うのは、日本人ならではの繊細な心ゆえのことだと思いますが、目を合わせてもらえないことは想像以上に悲しいことなのだということを、私はCAの仕事を通して学びました。
相手の目をしっかり見て伝えるということは、「あなたにしっかりと向き合っていますよ」というメッセージを伝えているようなもの、つまり相手に敬意を払っていることではないでしょうか。
グローバル化が進んでいるとはいえ、日本人はまだまだアイコンタクトが苦手な方が多いと感じます。そんななか、グローバルな場で活躍されている超一流の日本人の方は、いい意味で日本人離れしたアイコンタクトによる気くばりを身につけられていて、それが「普通」との差を生んでいるのです。
清水裕美子◎日本初のCAが発信する総合情報サイト「CAメディア」代表取締役。日本航空(JAL)の客室乗務員として国際線ビジネスクラス、ファーストクラスなどを含め約5年乗務する。現在はCA流美容コンサルタントとしてセミナー、メディアなどでも活動する。All Aboutビューティー担当ガイド。最新の著書は、『ファーストクラスCAの心をつかんだ マナーを超えた「気くばり」』(青春出版社、2020年7月21日刊)。