LAで新たな「自宅待機命令」発出の可能性、市長が警告

LA市長のエリック・ガルセッティ(Photo by Sarah Morris/Getty Images)

ロサンゼルス市長のエリック・ガルセッティは7月19日のCNNの番組「State of the Union」で、市が新たな自宅待機命令を出す瀬戸際に来ていると警告し、トランプ大統領に対し、何らかの対策を講じるよう促した。

ガルセッティは米国の経済活動の再開が早すぎたと指摘し、住民らは警戒を続けるべきだと述べた。

「市長には経済活動の再開を決める権限が無く、州や連邦政府の判断に従うしかない」とガルセッティは述べ、「私は、経済の再開を急ぎすぎたという見方に同意する」と付け加えた。

ガルセッティはさらに、感染の再拡大は店舗や企業の営業再開のみに起因するものではなく、人々が友人などの家族以外のメンバーと交流することからも生じていると指摘した。

「サイエンスに基づく判断を行ない、データを注視するべきだ」と彼は述べた。

ガルセッティはまた、トランプ大統領がリーダーシップを発揮するべきだと話し、「今は大統領が国民の安全を考えていることを示すための最後のチャンスであり、一歩踏み込んだ対応を行うべきだ」と述べた。

「ウイルスは私たちの心の隙間を突いて広がっていく。大したことにはならないといった、心の緩みが感染の再拡大を招いている。初心に戻って気持ちを引き締め、警戒を続けなければならない。現在の人々の警戒心は、最初に感染拡大が起こった当時の20%から30%程度になっている」と彼は話した。

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は3月19日、州内の全住民に自宅待機命令(Stay at home order)を発出し、ロサンゼルス市もそれに従った。その後、5月になって様々なルールを遵守することを条件に、広範囲なビジネスの再開が許された。

しかし、ニューサム知事は7月13日、感染拡大に歯止めがかからないことを理由に、州全域でレストランの屋内営業などを再び禁止すると発表した。また、州内最大の2学区は新学期に対面授業を再開しない方針を明らかにした。トランプ政権は早期の学校の再開を求めているが、ニューサム知事はその求めを拒絶した。

編集=上田裕資

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