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Remotehourの山田俊輔

“コロナ禍”と呼ばれる状況になり、早5カ月。仕事やプライベートではオンラインでのやりとりが定着化しつつあり、ZOOMに続くサービスも登場している。そんななか、注目したいのがシリコンバレーで産声を上げた「Remotehour」だ。

ZOOMやGoogle Meetなどは、あらかじめ時間を設定し、共有するURLを発行しなければならない。一方でRemotehourは「常時接続」が可能。オーナーとなるユーザーは自分の部屋を持ち、他ユーザーは発行されたURLからいつでも話しかけに行くことができる。まさに「今、ちょっといいですか?」と話しかけられる仕組みになっているのだ。

この話だけ聞くと「また似たようなサービスか」となるかもしれない。注目してもらいたいのは、Remotehourの生みの親である日本人起業家の山田俊輔だ。

山田がRemotehourをリリースしたのは2020年3月。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて誕生したサービスかと思いきや、その答えは「No」。ソフトバンクで営業をしていた彼は、なぜシリコンバレーへ渡り、起業家になったのか。50ものサービスをリリースするも失敗するなど挫折を経て、そしてRemotehourが誕生した。

Hacker Newsでの世界的な“バズり”──。起業家としての執念の日々を追った。

逃げるようにシリコンバレーへ。そして一度目の挫折


山田がソフトバンクへ入社したのは2014年。当時は営業をしていたが、1年ほどで退職を申し出る。山田いわく「退職後、逃げるようにしてシリコンバレーへ行きました」。

「営業時代、20年ほどのキャリアを持つ上司が2つ隣の席に座っていました。長い時間をかけて2つ隣の席を目指すことが、自分のやりたいことなのか……?と考えたとき、少し違う気がしたんです。そして、退職を申し出ました。

起業については、実はそこまでしっかり考えていたわけじゃなくて(笑)。ただ、学生時代からYouTuberの友人と小さなビジネスをしていました。だから、肌感覚はありました」(山田)

シリコンバレーでは、すでにAnyplace代表の内藤聡やRamen Hero代表の長谷川浩之が「日本人起業家」として試行錯誤の日々をくり広げていた。そんな彼らの姿を目の当たりにし、山田のなかで徐々に焦りが高まっていく。

「同年代の人たちが本気でスタートアップをやろうとしていて、かっこいいと思いました。あと、悔しかったです。彼らに刺激をもらいながら、ギズモードで記事を書いたり、YouTubeでほぼ毎日配信したり、起業のアイデアやネットワークづくりを始めました。シリコンバレーでは人的ネットワークがないと何もできないところがあるので、思えがこれが最初の試練でした」(山田)

文=福岡夏樹

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