ビジネス

2020.07.18 08:30

企業がダークウェブについて知っておくべきこと


社内ガイドラインの作成


社内でダークウェブを使う際の方法や理由に関して、ガイドラインを作成しよう。

例えば、マーケティングチームがダークウェブのコミュニティーと接触する方法を見つけた場合、担当者にはダークウェブのユーザーがプライバシーを非常に重視していることを確実に理解させること。相手の個人情報を尋ねるなどの違反行為に及ぶと、ブランドへの信頼が失われたり、コミュニケーションが断たれてしまったりする。

予防策を取る


マルウエアやハッキングなど、ダークウェブ上での違法行為による問題を防ぐため、サイバーセキュリティーのチームを活用したり雇ったりしよう。予防や監視を手伝ってくれる会社を使う際には、その企業が次のことを守るようにすること。

・安全対策が整った環境で業務を行い、全ての検索クエリや調査記録を企業内にとどめる。
・会社の現在のシステムと統合する能力や、対コスト効果の高いソリューションを作る能力があり、それが必要な投資であるかどうかを自社のチームが決められるようにできる。

ダークウェブ以外のフォーラムを使い、知識を増やす


ブランドのガイドラインから逸脱しない範囲で、レディットやクオーラなどのサイトに参加することで、ダークウェブについての知識を深め、その使い方や関わり方を見極めることができる。そうしたサイトの中でサブレディットや質問を探し、人々の発言や行動、意見について読もう。これを自社の取り組みの試験場として使うとよい。

ダークウェブへの移行を計画する


一般的なマーケティングや販売戦略は、ダークウェブでは通用しない。むしろ、大半のユーザーはブランドを避けるためにダークウェブを利用する。次のチームミーティングでは、ダークウェブに移行したらマーケティングや広告をどのようなものにしなければならないかを考えよう。

プライバシーや偽名、間接マーケティング、こうしたオンラインコミュニティーやサイトが持つ微妙な特徴を考えるよう、自分たちに強いること。

一つ確実なことは、ネット上ではプライバシーが保証されることは決してないことだ。企業は人の集まりであり、人はダークウェブとクリアネット(多くの人が使う通常のインターネット)両方の原動力だ。ダークウェブへの参加がすなわち違法行為となるわけではないが、どこで検索や交流をし、時間を過ごすかについては賢く考える必要がある。

インターネットのトレンドが成長し変化するにつれ、より多くの人がダークウェブを活用する時期が来るかもしれない。それにより、標的となるオーディエンスに手を伸ばし、コミュニケーションを取り、さらには商品を販売するブランドの能力が本質的に影響を受けるだろう。

編集=遠藤宗生

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