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SDGs時代の、世界をよくする仕事の作り方

baranq/Shutterstock.com

今回のコロナ禍で、飲食店をはじめ、多くの中小事業者が深刻なダメージを受けている。そんななか、当面の資金調達の手段として、存在感を高めているのがクラウドファンディングだ。

なかでも、利用者数が急増しているのが「資金調達の民主化」をビジョンに掲げる「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」だ。早くも2月末に「新型コロナウイルスサポートプログラム」を立ち上げ、経営に支障が出ている飲食店や宿泊施設経営者、クリエイターなどの資金調達を支援している。

通常、CAMPFIREで資金調達をするときには、調達額の12%がサービス手数料として差し引かれるが、支援プログラムを使えばそれが0%となる。7月1日以降はKDDIの協力のもと、従来5%かかる決済手数料も無償化された(2020年7月31日12時までにエントリーしたプロジェクトが対象)。

成功するプロジェクトでの共通項


こうした取り組みが奏功し、CAMPFIREが7月10日までに支援したプロジェクト数は2823件、延べの支援者数は約57万4700人、総支援額は約66億円にも達した。業種の内訳は飲食関連が4割、ライブハウスなど音楽関連が2割、宿泊関連が1割、その他の業種が1割と、休業要請や時短営業の影響もあって、やはり飲食系が多い。

「クラウドファンディングの強みは、有事にスピーディにサポートできる点にある。コロナ禍においても、スピード感と拡散力は、政府の補助金や公的支援に比べて圧倒的に優れていた」と、CAMPFIRE事業責任者の篠原陽子氏は言う。

とはいえ、プロジェクトの数が多ければ、それだけライバルも増える。資金調達に成功するプロジェクトには、どんな共通項があるのだろうか。

それを篠原氏に尋ねたところ、「皆が苦しい時期だからこそ、地域で協力しようという思いが伝わるプロジェクトは強い」という答えが返ってきた。

例えば、飛騨農業協同組合(JAひだ)が4月29日に立ち上げた、「#おうちで飛騨牛 みんなで大切に育てた飛騨牛を『今』美味しく食べてほしい!!」プロジェクト。約10日間で、1万人以上の支援者から総額1億1400万円以上を集めることに成功した。

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メーンカットに参加メンバーの写真を入れ、地域が一体となってコロナ禍に立ち向かう雰囲気を出した

5000円で飛騨牛切り落としが500g以上、1万円で飛騨牛が1kg以上など、リターンの「美味しさ」が際立つプロジェクトだが、同時に「生産者や地元の金融機関、企業が垣根を越えて連携し、それぞれが持つ人脈を駆使してプロジェクトの情報を一気に拡散できたのも大きい」と篠原氏は成功の理由を語る。

文=瀬戸久美子

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