トランプは7月15日、2016年の大統領選で彼のデジタル戦略を指揮し、選対本部長を務めてきたブラッド・パースカルを降格させ、後任に選対の上級顧問のビル・ステピエンを起用することを明らかにした。
パースカルは今後もシニアアドバイザーとして選挙対策チームに残り、デジタルオペレーションを統括するという。新たな選対本部長に就任するステピエンも、2016年の大統領選に参加しており、それ以前はジョン・マケインやジョージ・W・ブッシュの選挙キャンペーンで働いていた。
新型コロナウイルスの脅威が再び高まる中で、トランプの支持率は低下している。パースカルは、トランプが「100万人のチケット申し込みがあった」と豪語したタルサの選挙集会を、わずか6000人の集客という惨めな結果に終わらせた件で、トランプを激怒させたと伝えられていた。
クイニピアック大学が実施し、15日に開示された最新世論調査のデータで、トランプの支持率は6ポイント減の36%に低下していた。一方、民主党のバイデンはトランプに15ポイントの差をつけ51%の支持率を獲得した。
トランプは声明で「長年、私の陣営のデジタル及びデータ戦略を手がけてきたブラッド・パースカルは今後、選対本部のシニアアドバイザーとしてその業務を続ける。パースカルとステピエンらは両名とも、2016年の大統領選に深く関わり、我々に歴史的勝利をもたらした。彼らと共に偉大な勝利を収め、2期目を勝ち取ることが楽しみだ」と述べた。
パースカルは2016年の大統領選でトランプのデジタル広告オペレーションを運営し、メディアでは彼がフェイスブック広告を活用し、トランプを勝利に導いたと報道されている。
彼は今年6月にスナップチャットが、トランプの投稿を「ディスカバータブ」で表示しない措置を講じた際に、スナップCEOのエヴァン・スピーゲルが「過激な思想を持つ人物だ」と述べ、「彼は極左勢力が暴力を呼びかける動画を放置し、利用者らに米国を破壊させようとしている」と非難した。
パースカルは2016年の大統領選に関わるまで、一切政治には関わっていなかった。