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2020.07.20

香港のアニメ配給会社、女性経営者が語るコロナ後のチャンス

メディアリンク(羚邦集団)の代表 趙小燕(Lovinia Chiu)(Photo by Forbes US)


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メディアリンクはさらに、アニメ作品をベースとしたファッションや玩具、フィギュアなどのアイテムの製造ライセンスを取得し、マーチャンダイジング事業にも乗り出した。同社はマレーシアやシンガポール、タイにもオフィスを構え、グッズを販売している。

アナリストらは、コンテンツ流通で初期の成功を収めたメディアリンクが今後、収益源の多様化を図るべきだと述べているが、趙は既にマーチャンダイジングで成功しつつあると話す。アニメ部門の成長に限界が見え始めた一方で、グッズの販売は好調で、今年の秋には専用サイトを立ち上げ、消費者にダイレクトに届けるようにする。

「今後は他社のネットワークに頼らず、自社のEコマースプラットフォームで売上を伸ばしていく」と彼女は話す。

もう一つの成長を見込んでいるのが、オリジナルのアニメ作品の制作だ。メディアリンクは既に6タイトルのアニメに共同出資しており、昨年は映画にも出資した。パンデミックによって公開スケジュールは遅延したが、趙はオリジナル作品が今後の同社の成長を支えていくと見込んでいる。

「私たちは非常に慎重な配慮を重ねて、出資するタイトルを選び出している。大きな成果をあげるまでには、まだ時間がかかるだろう。しかし、これまでの結果から未来の成功に自信を抱いている」と彼女は語った。

編集=上田裕資

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