1株当たり利益は前年比で15%減少。パンデミックによって、コストはおよそ4億ドル(約430億円)増加した。各国政府が課した外出制限で、コンビニエンス・ストアやガソリンスタンド、その他の店舗における販売は、世界的に打撃を受けている。
同社は今後、コストを抑えるため、広告・マーケティングにかける費用を減らすとみられる。また、好調な製品に焦点を絞るため、製品ポートフォリオの簡素化を図る方針。これは、食料品業界全体にみられるようになっているトレンドだ。
不確実性の高い現在の状況で、この業界において今後も続くとみられるその他のトレンドには、以下の4つがある。
1. メーカー側はEコマースを強化
アドビが同日に発表したデータによると、米国の消費者は外出制限が課された今年3月1日以降、昨年11~12月のホリデーシーズン以上にオンラインでの買い物に長い時間を費やしている。当然ながらこの間には、オンラインでの食料品の注文が増加している。
ペプシコのラモン・ラグアルタ最高経営責任者(CEO)は、「初めてオンラインで食料品を購入する世帯を顧客として獲得できたものが、今後もそれらの世帯を顧客として維持する」との見方を示している。
「私たちはその最初に利用されるサイトになるために、この分野に集中投資をしています…Eコマースは、市場シェアの拡大が見込める重要な分野です」
同社のこうした方針を示す例といえるのが、商品を詰め合わせでセット販売する「PantryShop.com」、フレトリーの製品を販売する「Snacks.com」の運用を、5月から開始したことだ。
2. 宣伝では「健康」を強調
パンデミックの影響により、抗菌効果をうたった商品の需要が増加している。食料品については、“免疫系の強化”につながるものがトレンドになる可能性がある。同CEOも、消費者は免疫力への関心を高めているとの見方だ。