グローバル女子大学院生が見る「世界の20代のトレンド」


このようなことは、ミラノだけでなく、バルセロナでもあった。撮影中のモデルを見て、筆者が目を輝かせていると、隣にいたルームメイトは「綺麗ね。でも細すぎて見ていられない。アジアの女性はみんな彼女みたいな細さが理想なの?」と尋ねてきた。確かに、彼女が言う通り、日本の女性がダイエットをする際は「モデル体重」というものを気にする人も一定数いるだろう。過度なダイエット法が流行する理由も、国ごとに異なる「ロールモデル」が原因かもしれないと思った。


アフリカでも国ごとに「美しさ」の概念は違い、個人によっても異なる(Unsplash)

筆者のクラスメイトであるアフリカ系の女の子は、アフリカならではの派手な柄のバンダナを使ったヘアアレンジや、原色を巧みに取り入れたファッション、そしてチャーミングな性格でみんなから愛されている。そんな彼女だが、現在の彼女自身に到るまで、いくつか葛藤があったと話した。

「私は太りやすい体質。常に鏡で自分自身を見つめては、自分が好きと思えるかどうかについてだけ考えるようにしている。アフリカでも国によって美しさの概念が異なる。ルワンダやブルンジでは、痩せていることが原因でたまに結婚が難しかったりする。つまり痩身は相手側にポジティブに思われないということ。あとは植民地時代に受けた影響で、明るい肌の色が美しいと考える国もアフリカにはある。

私が住むブルンジ(東アフリカの内陸部の国)では、太っていたら『まぁ、普段からよく食べているのね』と体を見ながら批判され、ほっそりした体型なら『もっと食べた方が良い、不健康に見えるわ』と、批判される。高校生の頃、親の都合でカメルーンの学校に通っていたが、クラスの女の子たちに腕を太いとからかわれた。その時はじめて自分が周りと比べて太っていることに気がついた」

彼女は、それまで一度も自分の体について疑問に思ったりしなかった。クラスの女の子たちよりも、体つきが女性らしく発達したのが早く、一時は困惑したと振り返った。

「肉割れも初めは、大人の証拠であるクールなもの、くらいにしか思っていなかった。クラスメイトが肌に浮かぶ白い線について、ネガティブに話しているのを聞いて、はじめて肉割れの存在がどんなものか理解した」

肉割れとは、何らかの原因で皮膚が急激に伸びた時に、肌の表面がひび割れしたように見えることだ。

今では周りから何を言われようと、全く気にしないという彼女。しかし子供ながらに傷つき、もし将来自分の子供がそういう風に言われるかもしれないと考えるだけで「胸が痛い」と吐露した。「いま私がエクササイズをする理由は、自分の理想と健康維持のため。誰かの理想や『一般的な体型』に合わせるためにやっているんじゃない。体の形がいつもその人の健康を表しているとは限らないわ」

文=裵麗善/Ryoseon Bae

この著者の記事一覧へ

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい