グローバル女子大学院生が見る「世界の20代のトレンド」


「健康オタク」は海外にも。理由はメンタルヘルス


筆者が通うスペインのビジネススクールの女性たちは、ほとんど全員ジムに通っていたが、日本の女性たちの会話でよく聞く「最近太ったの」や「痩せたい」などの会話はあまり出てこなかった。それにも関わらずジムに定期的に通う姿勢から、運動不足解消に対する意識の高さが伺えた。また、定期的に運動をする習慣があるから、そのような懸念がそもそも生まれないようにも思えた。

過度なダイエットをしている学生はいなかったが、日本でも稀に見る「健康オタク」がクラスに2人いた。1人はプラスサイズのアメリカ人、もう1人はファッション誌に登場しそうな、しなやかな体型のブルガリア人だった。2人の共通点は「体の中からヘルシーになりたい」という思いがあることだった。ランチに出かけると、いつも2人は食事法の話で盛り上がっていた。

アメリカ人の女性はヘルシーな生活にこだわる理由を話した。「アメリカにいるとバランスのとれた食生活が難しい。スペインに来たとき、生活を改善するチャンスだと思った。今はジムでトレーナーから正しいエクササイズを教わるだけでなく、食事のアドバイスも、もらっている。だけどモデルやインフルエンサーみたいに、痩せようとは思っていない。体の中がアンヘルシーだと心も暗くなってしまうから健康を心がけている。数カ月経つけど、朝起きるたびに体がスッキリする。今はダイエットがとても楽しい」彼女は健康的な生活の話をするたび、嬉しそうだった。

ブルガリア人のクラスメイトも、食生活にこだわる理由は、メンタル的な健康に関わっていると述べた。

「特に食事制限はしていないが、だからと言って自分は食べても太らない体質ではない。大好きなケーキを食べた次の日は、甘いものをできるだけ控えるようにしている。甘いものを適量食べたり、口に運ぶものにこだわったりする理由は、心の健康のため。私は人より気分が落ち込むことが多く、ストレスが溜まりやすい方だと思っている。体と心は繋がっている、だから少しでも心身ともに元気でいるために、体にいいものを取り入れようと努力している。自然とヘルシーな食べ物が大好きになった」

この2人のように、栄養バランスのいい食事を楽しむ女性が海外、特にヨーロッパには多いように思えた。実際に、バルセロナにあるオーガニックフードのレストランは、いつも行列ができていた。タピオカや大きなホイップクリームが乗った飲み物を注文する女性も、そういった飲料を提供する店も、あまり見かけなかった。ヨーロッパの女性たちが他の国や地域と比べて健康志向と言えるだろう。

ヨーロッパでもオーガニックレストランが注目されている
ヨーロッパには食事を楽しむ「スローフード」の文化も根付いている(Unsplash)

多様化する美の概念。アフリカ系女学生の葛藤


ミラノファッションウィークの前日、イタリアの友人に招待され、ミラノの中心街を案内してもらっていた時のことだ。パーティー直前だったのもあり、街中で華やかな人を多く見かけた。そんな中、背が高く綺麗なドレスを纏った女性と男性2人が歩いてくるのを見て、イタリア人の友人は呟いた。「あの人は見るからにモデルね。細すぎるもの。明日がファッションウィークなのに、今日も撮影しているのね」日本や韓国だと、羨望の眼差しを受けるスタイルのモデルだったが、ヨーロッパ、少なくともイタリアでは少し違ったように感じた。

文=裵麗善/Ryoseon Bae

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