ビジネス

2020.07.17

起業家が事業拡大で犯す5つの過ち

Ngampol Thongsai / EyeEm

会社勤めをやめ、起業の道を歩むことは、自由と充実感、影響力を求める多くの人を魅了してきた。しかし、事業拡張戦略のプロとしてここ10年にわたり起業志望者を指導してきたエリザベス・ハーキは、こうした自由のビジョンを実際に達成できる人が少ないことに気づいた。

「事業を戦略的に構築しなければ、起業によってむしろ多くの自由や時間、金、喜びが失われる」とハーキは語り、事業拡大での過ちとして、以下の5つを指摘した。

1. 市場調査をしない


「何もないところにオファーを提示してはいけない。話している相手やその悩み、恐れ、願望を理解し、相手の問題に対して解決策となり得る何かを作り上げること。これは、自分が市場に何を提供すべきかを知るための土台となる」とハーキ。

「市場調査は、自分がどんな問題を解決するかを知る上で重要なことのひとつだ。何らかの問題を解決しなければ、事業を長く続けられない。オーディエンスを調査し、現在の顧客に電話をかけて相手が必要とするものは何か尋ね、見込み客に接触してどうすれば相手の役に立てるかを学ぼう。あなたの人生のビジョンは自分自身に関するものだが、あなたが経営する事業は相手についてのものだ」

2. 売り込みを恐れる


「売り込みについては大きなスティグマ(負の烙印)があり、私がこれまで関わってきたほぼ全ての起業家が何らかの形で、「セールスのように聞こえずに売り込むにはどうしたらよいか」と尋ねてきた。心臓が動いていてクレジットカードがある人なら誰でも利用しようとするあくどい営業だと思われるのは誰だっていやなので、これも理解できることだ。しかし、実際に問題を解決するものを開発したときには、あなたにはそれを売り込む道徳上の義務がある」

不快感を減らし、自分のミッションに沿ったセールストークの方法として、ストーリーを語ることがある。人は、自分をストーリーの中に置き、ポジティブな結果を想像できる商品を買うものだ。体験談や自分自身の個人的な経験を語ることが強力な売り込みツールとなる。
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編集=遠藤宗生

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