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オランダは、新型コロナウイルスの第一波で大打撃を受けた。現在の経過は順調で、毎日の新規感染者数は少なく、検査陽性率も低く、毎日の死亡者数もごくわずかだが、感染拡大のピーク時には、オランダは人口100万人当たりの死亡者数で世界トップ10に入っていた。

他国と同様、オランダの病院も深刻な打撃を受けた。緊急でない医療サービスが延期されるなどして、従来の収入源が枯渇したのだ。

オランダの医療保険各社は7月3日、複数の国立病院団体との間で協定を交わした。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療費と病院の損失の両方をカバーすることを目的にしたものだ。この協定は、パンデミックによって病院の収益化能力が損なわれた場合の悪影響を保険会社が「相殺」し、さらに新型コロナウイルス流行の結果として病院が被った正味の追加費用を補償することを定めている。この協定によって保険会社が負担する費用は約40億ユーロ(約4870億円)と見積もられている。

要するにオランダの保険会社各社は、パンデミックの結果として病院や学術機関の医療センターが倒産しないよう、保証することになる。保険会社は損失補償の資金に、加入者が支払った保険料の収入を充てる。加入者の多くは3月から5月まで、医者に行くのを避けたり、緊急でない医療サービスを受けなかったりしていた。

さらに保険各社は、病院の支払い能力を維持するために準備金に手をつける必要があるならば、そうする用意があると表明している。

この協定は、保険各社と病院の2カ月にわたる激しい交渉の末に調印に至った。この交渉過程において、政府は背景的な役割を果たした。具体的にいうと、オランダの保健相は、病院が財務破綻に陥らないよう、万一の時は国が最終手段として介入する姿勢を表明していた。

オランダのパートナーシップモデルは、交渉当事者間の協力と妥協を重視している。場合によっては、政府が当事者の一員として三者間交渉に参加する。あるいは、保険会社と病院の間で締結された今回の協定のように、政府は傍観者にとどまることもある。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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