航続距離はテスラ以上
リビアンは、R1Sの受注が見込める以外にも、主要株主であるアマゾンから10万台のEV配達トラックを受注しており、初期の収益基盤は安定している。水素燃料電池で駆動するセミトレーラーを開発中の「ニコラ・モーター」もEVピックアップトラック「Badger」を発表し、リビアンの市場に参入している。「3モデルのリリースを2021年に控え、量産体制に耐えられるよう、車両やサプライチェーン、生産システムの準備を進めている。今回の調達によって、車両の生産に集中をすることができる。投資家から強固なサポートを得られたことに感謝している」と37歳の創業者、RJ Scaringeは語った。
リビアンは、2018年にステルスモードを脱して以来、市場に大きな興奮を巻き起こしてきた。同社は、「スケートボード」と呼ばれるバッテリーパックや車両部品、サスペンションを統合した共通プラットフォームで車両を製造している。R1TとR1Sは、航続距離がいずれも400マイル(約640km)と既存のテスラ車を大きく上回る。価格は、R1Tが6万8000ドル(約726万円)、R1Sが7万2500ドル(約775万円)となっている。
「リビアンは、カーボンニュートラルな環境づくりに貢献する、革新的な車両の生産準備を進めている。我々は、リビアンの優れたチームと共に歩んでいけることをとても楽しみにしている」とティー・ロウ・プライスでポートフォリオ・マネジャーを務めるJoe Fathはコメントしている。
リビアンの株主には、アマゾンやティー・ロウ・プライス、フィデリティ、ソロス・ファンドの他にフォードやCox Automotiveが名を連ねている。リビアンにとっては、今回が2020年に入って初めての資金調達であり、新たな取締役の就任は予定していないという。