グーグル元社員が考案「気が散らないiPhone」って?

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ステップ4:「ウェブブラウザ」を無効にする


最後に、気を散らすものの万能選手こと、ウェブブラウザを無効にする。このためには、たぶん設定に分け入って機能をオフ(機能制限)にする必要があるだろう。

ステップ5:「それ以外のすべて」を残す


先にも言ったが、スマホのアプリには、すばらしいものがたくさんある。僕らを注意散漫の渦に引き込まずに、生活をまちがいなく便利にしてくれるアプリだ。

たとえばマップのアプリには無限のコンテンツが含まれているが、適当に選んだ都市の地図をいますぐ眺めたいという衝動に駆られる人はそんなにいない。スポティファイやアップルミュージックなどの音楽ストリーミングアプリも、比較的害は少ない。楽曲やポッドキャストは無限にあるが、突然、ビートルズの曲を全部聴き倒したいという強迫観念に襲われることはそうないだろう。ウーバーやカレンダー、天気、旅行などのアプリも同じだ。

要は、ツールアプリと、使いたくてうずうずしないアプリは残しておく。

24時間、トライしてみる


「気が散らないiPhone」は実験として試すこともできる。一生使い続けることを誓う必要はない。24時間、1週間、1カ月でいいからやってみよう。

メールやブラウザがどうしても必要になるときもあるだろう。そういう状況になったら、用事に必要なアプリを一時的に有効にすればいい。肝心なのは、スマホに使われるのではなく、主体的に使うこと。そして用事が終わったら、その機能を「オフ」に戻そう。

気が散らないiPhoneを、あなたもきっと気に入ると思う。始めたばかりの読者もこう言っている。

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「機能を減らしたスマホを1週間使っているが、最高の気分だ。もっと不便かと思っていたが、そうでもなかった」

別の読者は、気が散らないiPhoneの使用前・使用後のスマホ利用時間をアプリで追跡して驚いたそうだ。

「メールとサファリを無効にしてから、スマホに向かう時間が1日2時間半かそれ以上減った」

これはかなりすごいことだ。簡単な変更のおかげで毎日1、2時間も取り戻せるなんて!

気が散らないiPhoneの何よりも大きな見返りは、主体性を取り戻せることだ。無意識に受け入れてしまっているデフォルトを変えさえすれば、スマホはあなたのしもべになる。本来そうあるべきなのだ。
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