ビジネス

2020.07.22

知りたかった飛行機の感染防止対策 JALが徹底する消毒やサービスへの工夫とは

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Q. どれだけ消毒していますか? 拭き残しなどがないか、不安です


A. 機内清掃担当チームが清掃作業とともに、隅々まで念入りに消毒しています

拭き掃除の様子

「使うのは手袋とアルコールスプレーとタオルです。手袋とタオルは一機ごとに消毒を終えると使い捨てます。直接、拭き上げ箇所に噴射するとウイルスが舞ってしまうのでタオルにアルコールを吹きかけます。大きい機体であれば10名くらいのチームで1時間ほどかけて清掃作業とともに行います」

機内全体をくまなく拭き掃除する写真

「減便のため平常時より作業スタッフは少ないのですが、その日のフライトを終えた飛行機が集まる夕方以降、羽田空港では常時2~4チームが分担して作業に当たっています。1チームは10人程度で、手掛けるのは1晩に8~10機ほどです。ときには3密回避のために機内に入る人数を制限し、交代で行っています」(松本)

世界一清潔なキャビンを目指して。感染防止対策は新しいサービスの一環


このように、機内では感染防止のためのさまざまな対策を講じています。しかし現場のスタッフは、普段と同じサービスをご提供できないことに対し、ジレンマも抱えています。

「JALは、フルサービスキャリアとして最高のサービスを目指してきました。おかげさまでイギリスの航空会社の格付け機関であるスカイトラックスの最高評価・5スターエアラインを得られるキャリアとなりましたが、確立したサービスを削っていかなければならないことは、全スタッフが身を切られるような思いです。これまで、お客さまとのコミュニケーションを楽しみながら行うサービスを重視してきました。しかし今は、接点を少なくする対策を取らざるを得ません」(高木)

とはいえ、安心と安全も大切なサービスです。

「安心と安全の観点では、これまで整備や保安面を強化していくことを重視していました。これからはそれらに加え、世界一清潔なキャビンを目指し、それを新しいサービスとして提供していくことが大切だと思います」(高木)

「コロナ禍においても飛行機をご利用されるお客さまは多くいらっしゃいます。そういった方々が少しでも安心していただけるように、そしてお客さまの大切な方々が少しでも安心していただけるようにすることが大切です。またたくさんの方々が笑顔でご利用いただくために、社員が一丸となって準備していく時間だと思います」(松本)

笑顔の松本氏

このような対策は、新しい生活様式とともに定着させていきたいと考えています。お客さまには引き続きご不便をおかけしますが、JALをお選びいただいたお客さまにベストを尽くす姿勢は、この先も変わりません。安全と安心をご提供できるよう、この先もさまざまな対策を講じていきます。


現在、国際線・国内線の各運航にあたっては新型コロナウイルス肺炎の影響で一部運休・減便・時間変更を行っております。最新の情報は以下をご確認ください。

https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/2020/other/200228/

文=OnTrip JAL

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