ビジネス

2020.07.13

アマゾン、黒人女性CEO率いる「Zoox」を12億ドルで買収

Zoox CEO アイシャ・エバンス(Steve Jennings/Getty Images for TechCrunch)


モルガン・スタンレーに所属するアナリストたちの指摘によれば、アマゾンはZooxの技術で年間200億ドルを節約できる可能性がある。また、「より効率が高く、長期にわたって利用できる配送ネットワーク」を開発できるようになるかもしれない。1年間に25億個以上の商品を発送しているアマゾンのような企業にとって、Zooxの買収は、自動運転業界を支配するための道を歩むうえで、コスト削減につながる重要な一手になるはずだ。

多様性に向けて


黒人女性であるエバンスの影響力が、Zooxの成功だけにとどまらず、アマゾンの多様性をめぐる問題にも役立つことが期待されている。アマゾンは2020年6月、ジェフ・ベゾスCEOが「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」運動を支持する旨の声明を出したことで非難を浴びた。その声明が、同社のこれまでの社内慣行と一致しなかったからだ。

アマゾンの顔認証ソフトウェアが全米各地の警察で利用されていることも、多くの人から指摘を受けた。この技術にはそもそも人種差別的な偏見が反映されており、有色人種に偏った影響を与えている。反発を受けてアマゾンは、同社製顔認証ソフトウェアの警察による使用を1年間停止すると発表。警察と少しだけ距離を置いたかたちになった。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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