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Photo by Win McNamee/Getty Images

イーロン・マスク率いるテスラは、株式市場で最も毀誉褒貶が激しい銘柄の一つだが、今期の決算次第で、米国株の主流派であるS&P 500の仲間入りを果たすかもしれない。同社が今月後半の四半期決算で黒字を発表した場合、S&P 500入りのための重要なハードルである、4四半期連続の黒字が達成される。

テスラが先日発表した第2四半期の納車台数は予想を上回り、アナリストらは同社が7月22日の決算発表で黒字を発表するとの確信を強めていると、ロイターは7月9日に報じた。

仮にテスラがS&P 500入りを果たせば、イーロン・マスクにとって巨大な前進となるだけでなく、テスラの投資家らに巨大なリターンをもたらすことになる。

テスラの時価総額は先日2500億ドル(約26兆8000億円)を突破し、世界で最も高いバリュエーションを誇る自動車メーカーとなった。同社の時価総額は、S&P 500の構成銘柄の95%の合計額を上回っており、史上最大のバリュエーションを持つ銘柄としてS&P 500に加わることになる。

新型コロナウイルスのパンデミックにより、米国経済がダメージを被る中においても、テスラの株価は2020年に入り、230%以上の値上がりとなった。現状で1400ドル以上の値をつけるテスラ株は、2019年の中盤から急騰を続け、過去1年で580%以上の上昇となっている。

一方で調査会社S3パートナーズによると、テスラ株の下落から利益を得ようとするショートセラー(空売り筋)たちの投資額も空前のレベルに達しており、テスラ株の空売り残高は199億5000万ドルまで膨らんでいる。

アナリストらは仮にテスラがS&P 500に採用された場合、同社株にさらに巨大な買い需要が生まれると予測している。S&Pダウ・ジョーンズのハワード・シルバーブラットはロイターの取材に、現在のテスラ株を取り巻く状況が、ドットコムバブル時代のヤフー株に近いと述べた。

ヤフー株は1999年にS&P 500入りのニュースが報じられた際に、5日間で64%の急騰となっていた。「ヤフー株から学べる教訓の一つは、上昇局面にある銘柄にインデックス入りのニュースが浮上した場合、その報道よりも前に、少しでもその銘柄を確保しておくべきだったということだ。参入が1週間遅れれば、膨大なプレミアムを支払わねばならない」

ただし、別のアナリストは、テスラがS&P 500入りを逃した場合、株価は急降下すると警告した。

モーニングスターのアナリストは、テスラの適正株価が731ドルであると指摘し、現状の株価は実際の価値を91%上回っていると述べた。同社のアナリストのDavid Whistonは、テスラの生産キャパシティがマスレベルまで増大するのは、2030年代以降になると述べた。

「テスラは生産台数を伸ばしているものの、今後の株価を占う上で重要なのは、生産キャパシティだ」と彼は続けた。

編集=上田裕資

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