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Photo by Saul Martinez/Getty Images

テスラのイーロン・マスクCEOは、7月9日に上海で開催された世界人工知能大会(WAIC)にビデオメッセージで登壇し、「当社はレベル5自動運転の基本的な仕組みを、今年中に完成させる自信がある」と宣言した。

マスクによると、テスラは既に車両に搭載済みのテクノロジーで、この進化を実現できるという。「レベル5の自動運転を行うにあたっての、根本的な課題はもはや存在しない」と彼は述べた。

もちろん小さな課題はいくつもあるとマスクは認めつつ、システム全体でそれらに対処すると彼は話した。また、技術が完璧に近づいたとしても、新たな課題が生まれる場合もあるという。

「ほとんどの状況に自動運転で対応可能になったとしても、非常に奇妙な事態に遭遇する可能性はある」と彼は続けた。

レベル5の自動運転というのは、いかなる状況においても対応可能な自動運転で、人間のドライバーを必要としないものだ。近年の車両に搭載されているシステムの大半は、レベル2もしくは3に該当する。レベル4も自動運転と呼べるものではあるが、その対応範囲は限定的な道路環境や条件に限られている。

もちろん、自動車メーカーのラボで行うレベル5の自動運転と、リアルな環境で行う自動運転は同じものではない。さらに、実際の道路で自動運転を行うためには、法規制の問題をクリアしなければならない。

つまり、マスクは今回、完全な自動運転の実現に極めて近い位置に近づいたと宣言したが、その発言を即座に、消費者にレベル5の自動運転テクノロジーを送り出す準備が整ったと解釈するのは誤りだ。

しかし、テスラが他の自動車メーカーを大幅に上回る速度でテクノロジーを進化させているのは疑いようのない事実であり、同社の自動運転技術は最高レベルのものだと言える。テスラのオートパイロット技術をフルに活用するために、必要なのはリアルな経験の蓄積だ。

「現実の世界ほど複雑で奇妙なものはない。我々はこれまで、現実を再現するためのあらゆるシミュレーションを作り上げ、テストを重ねてきた」とマスクは話した。

彼によれば、オートパイロット技術こそがテスラの価値の源泉であり、同社は2016年からこの技術に磨きをかけてきたが、現状ではまだその機能の全てを顧客に提供出来る段階ではないという。しかし、テスラの顧客らは既に車両に搭載されているテクノロジーのみで、完全な自動運転を利用可能になるという。

「私は現状のテスラの車両に搭載されたテクノロジーのみで、完全な自動運転を実現することに関して、完璧な自信がある。ソフトウェアの調整のみで、レベル5の自動運転を利用可能にする」とマスクは宣言した。

編集=上田裕資

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