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最も効果が低かったのは、バンダナ(折りたたまずそのままで顔を覆う)で、飛沫は平均1m先まで届いてでいた。また、口元を覆わずに咳やくしゃみをした場合は、ソーシャルディスタンスの確保に必要とされている距離(約1.8m)の2倍に当たる3.6m以上先まで飛んでいた。

同じジャーナルで発表された別の研究でも、何も覆うものがない場合、飛沫は最大約4m先まで飛んでいたとされている。これらの結果は、過去の研究で示されている「飛沫は空気中に何分間も残っている可能性がある」との結果に通じるものがある。

もちろん、新たに発表された論文は、人ではなくマネキンを使った数回の実験に基づく観察研究の結果であり、その点には注意が必要だ。ただ、その他の研究の結果と合わせて考えれば、公共の場でのマスクの着用は、感染抑制のための比較的安価な、かつ簡単な方法だといえるだろう。

ヴァーマ助教も、「感染者の3人に1人(35%)には明確な症状が出ず、気づかないうちに重症化のリスクが高い人にうつしているとみられることから、マスクの着用は極めて重要性だ」と述べている。

経済活動のためにも重要


ゴールドマン・サックスが発表した感染拡大の経済的影響に関する報告書でも、マスクの義務化は将来における再度の都市封鎖(ロックダウン)の回避につながる可能性があり、多大な経済効果をもたらすとの見方が示されている。

経済活動が再開されれば、感染の第2波が来ることはおそらく避けられない。秋から冬にかけて、感染者が再び増加する恐れもあるとされている。こうしたことを考慮すれば、今回の実験結果はさらに重要な意味を持ったものとなるだろう。

編集=木内涼子

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