挑戦する人と挑戦する企業をつなぐ、Forbes JAPAN 初の採用ブランディング

人財不足やSaaSビジネスの拡大、新型コロナウィルスに伴うテレワークの普及など、様々な背景から昨今注目を集めているインサイドセールス。

営業効率を最大化する「The Model(ザ・モデル)(※)」という営業プロセスを先駆けて導入してきたセールスフォース・ドットコムでは、早くからインサイドセールスの役割に着目し、人財の育成に注力してきた。

今回は、同社でインサイドセールス本部長を務める鈴木淳一がどのようにしてインサイドセールスの役割に対する社内理解を促進し、価値を高めようとしているのかに迫る。

※…集客からカスタマーサクセスまでの各段階で情報を可視化・数値化し、部門を超えた連携を軸に売上の増加を図っていく考え方。マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスに営業部門を分化し、集客から商談・クローズ、カスタマーサクセスに至るまでの各プロセスを分業する仕組み。

「自分たちの仕事には価値がある」、そう誇れる組織をつくる


鈴木がセールスフォース・ドットコムに入社したのは2010年。しかし入社当時は、社内におけるインサイドセールスの価値について、社員の誰もが理解しているわけではなかった。

その後、2014年2月にインサイドセールス部門のマネージャーに着任。当時、同チーム内では営業プロセスを分業化したことによる、The Modelの“副作用”が発生していたという。

「当時、インサイドセールスのKPI(重要業績評価指標)と評価軸は商談件数のみでした。私たちが開拓した商談を外勤営業(フィールドセールス)が受注してもしなくても、私たちの部門は電話のアポイントさえ取っていればよかったという状況。その結果、業務が単純に感じられ、『自分たちはお客様にどのような価値を提供しているのか』と、仕事の意義を見失いかけていた時期でもありました」

内勤営業であるインサイドセールスと外勤営業であるフィールドセールスの間には大きな溝があり、一部の社員からはインサイドセールスは“テレアポ部隊”と理解されていたという。

「たしかに、自分たちのマインドセットにも問題があったようにも思います。アポを取ることを優先させるあまり、お客様の課題解決につながる提案をしようとか、そのために積極的に外勤営業と連携しようというマインドセットになっていませんでした。その結果、お客様に説得力のある良い提案ができなかったり、外勤営業から頼られなくなってしまうこともありました。そんな状況でメンバーの士気は下がり、離職も絶えない状況が続いていたのです」

セールスフォース・ドットコムのインサイドセールス

この状況を脱却すべく、鈴木は行動に出る。

まず、「なぜこの仕事をしているのか」「どこを目指しているのか」についてメンバーと徹底的に議論。インサイドセールスとしてのビジョンやゴールを明確にし、その浸透を図った。

そして、商談件数だけだったKPIと評価軸に、外勤営業のKPIでもある受注金額も組み込んだ。その結果、インサイドセールスのメンバーたちは自分たちが関わった商談が、その後どう契約につながったのか、どのような課題解決やお客様の成功につながったのかを意識するようになったという。

営業プロセスの工程で隣り合う部門がKPIと評価軸を共有するこの流れはマーケティング、外勤営業、カスタマーサクセス(ポストセールス)の各部門にも広がりを見せる。各部門が隣部門のKPIをフォローするようになったことで、部門を超えた有機的な連合が実現されたのだ。

各部門が連携を深めるようになった背景には、現在コマーシャル営業(中堅・中小企業向け営業)の専務執行役員を務める千葉弘崇の働きかけもある。

「マーケティング、インサイドセールス、外勤営業の各部門長が週1回集まって数字の進捗について確認する“The Modelミーティング”の開催を千葉が主導してくれました。これにより各部門長が対等に話し合う機会が生まれ、インサイドセールスの役割や価値を各部門に理解してもらえるようになったのです。

たとえば、セールスフォース・ドットコムでは案件を受注した際、社内SNSで案件に関わった関係者に賛辞を贈る文化があるのですが、以前はそこにインサイドセールスの名前が含まれることは稀でした。

そこで、私は『この案件でお客様の課題を最初に聞き、Salesforceからの提案の土台を作ったのは○○さんなので、彼の名前も入れてください』と訴えました。小さな働きかけではありますが、このようなことを積み重ねていった結果、徐々にインサイドセールスの役割や価値を社内関係者にも理解してもらえるようになったのです」

また、インサイドセールスのミーティングに外勤営業のエグゼクティブを招いて激励の言葉をもらうようにするなど、部門間の連携も深めた。

「今では外勤営業同士が、それぞれタッグを組んでいるインサイドセールスを自慢しはじめるなど、お客様の課題解決に向けて部門を超えた一体感が生まれています」

フリーターからトップセールス、そして部門のリーダーへ


今でこそ執行役員としてインサイドセールス本部を束ねる鈴木だが、27歳まで夢を追いかけガソリンスタンドでアルバイトをしていた。

「私が企業で働き始めたのは27歳の9月。それまで作詞家/放送作家を目指していたので、企業で働くことについては全く無知でした。夢破れて就職活動をしたときも100社エントリーして、面接までたどり着けたのが20社程度。そこから唯一内定が出たのが前職である求人広告代理店での営業職でした」

企業で働いた経験がなかった鈴木だが、すぐに顧客の生の声を聞いて提案できることを探すという営業の面白みの虜になり、異例のスピードで営業マネージャーに昇格。しかしその直後、未曾有の不況が訪れた。リーマンショックだ。

「あの時は辛かったです。チームメンバーの退職が続き、どうすれば会社を立て直せるか必死で考えました。そこでたどり着いたのが、集客広告をサブスクリプションモデルで提供するというアイデアでした」

セールスフォース・ドットコムのインサイドセールス

起死回生の一手として、社内でサブスクリプションモデル事業を立ち上げた鈴木は、ロールモデルとなる企業を徹底的に調べ上げた。そこでセールスフォース・ドットコムの存在を知る。そして、偶然にも親しくしていた会社の先輩が同社へと転職する。

「先輩は会社を去るときに、私の机にセールスフォース・ドットコムの創業者、マーク・ベニオフの著書『クラウド誕生』を置いていきました。“こっちで一緒に働こう”、そんなメッセージに思え、先輩を追いかけるようにセールスフォース・ドットコムへ転職したのです」

1年後、鈴木はインサイドセールスとしてトップの成績を残し、異例のスピードでアカウントエグゼクティブ(フィールドセールス)に昇格。トップパフォーマンスを残した後、インサイドセールス部門のマネージャーとして再びインサイドセールス部門に戻り今日に至るまで部門を牽引してきた。

会社と顧客の距離を縮める、インサイドセールス


現在、鈴木はインサイドセールス本部を牽引しながら、The Modelの啓蒙活動も行なっている。日本には営業活動に専念できない営業が多く、そのことを鈴木自身も前職で痛感しているからだ。

「一般的に、日本の営業は勤務時間の60%以上を、見積もり書の作成や帰社後の事務作業など実際のお客様の商談対応以外に費やしていると言われています。私も前職では、勤務時間の半分以上をこれらの事務作業に費やしていました。自分が非効率な営業をしてきたからこそ、これから営業職に挑戦する方には、『顧客の課題解決の提案すること、お客様の成功を助けること』に専念してほしいです」

The Modelは、変化する顧客の状況に柔軟に対応できる営業プロセスモデル。顧客のデジタル化が加速する時代だからこそ、SaaS企業に限らずThe Modelを導入すべきだと鈴木は考える。そしてThe Modelの中で、インサイドセールスはマーケティングと外勤営業がお客様について理解する際の解像度を高める役割を担う部門であると強調する。

「インサイドセールスは最初にお客様の生の声を聞き、マーケティング施策やキャンペーンなどのアプローチが効果を発揮しているのかを検証できるポジション。情報を協働する他の部門にフィードバックすることで、マーケティングや外勤営業の施策や成果を改善、向上させることができます。企業にインサイドセールス部門が必要かどうかで、変化するお客様のニーズへの対応力が大きく変わるのです」

インサイドセールスは新型コロナウイルスの感染拡大で昨今急速に普及している「在宅営業」にも柔軟に対応できる。鈴木が率いる部門でも2020年3月から完全テレワークを導入しているが、働き方をシフトしてもむしろインサイドセールスの活動量はオフィスワーク時と比較し120%になったという。

営業効率を高める手法として注目を集めるThe Modelだが、インサイドセールスなしではマーケティングも外勤営業も「お客様の成功」という最大の成果を得ることは難しい。変化の時代だからこそ「お客様に最も近く、変化に対応し気づきを提供する」インサイドセールスの価値向上、The Modelの啓蒙活動に向け、鈴木の挑戦は続く。

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