パブリックスピーキングに対する恐怖心を克服するにはまず、ストレスにうまく対処することだ。強いストレスは記憶力や空間認識力に影響を及ぼし、単純なスピーチであっても胃の痛くなる我慢大会のように感じてしまうだろう。
TEDxのスピーカーコーチで、ストレスに関する2冊の著作で受賞歴もあるジェイミー・サッセル・ターナーは、人々の恐怖心を克服する手助けをするエキスパートだ。筆者はターナーの著作の編集に関わったことで、彼女と知り合った。ターナーによると、パブリックスピーキングが非常に苦手な人は、自分の気持ちを深く掘り下げ、自分自身と話す相手に対する見方を変えるべきだという。
「自分が信じることは、自分の行動に影響する」とターナーは説明する。「考え方を変えられれば、ストレスを逆手に取ることができる。新たな考えを受け入れることで、新しい思考が生まれ、自信につながる。」
ターナーによれば、パブリックスピーキングで克服すべきストレスは5種類ある。TEDxトークのステージに立ちたいと思っている人も、見込み客との1対1のオンライン会議へ向けた準備をしている人も、以下に挙げる5種類の考え方を捨てて臨もう。
自分が全てだ
「これからするスピーチでは『自分が全てだ』という考えには、重要な要素が欠けている。それは、話す相手だ。私がステージに立つ時は、スポットライトが当たっているのは聴衆の方であり、私の話を聴くために時間を割いて集まってくれた人たちの役に立つために話すのだ、と自分に言い聞かせている」
このスピーチには自分の将来がかかっている
「クライアントを獲得できるかや、事業を成長させられるかどうかがこのスピーチにかかっていると思えるかもしれないが、そうではなく、数あるスピーチの中の一つにすぎないと考えること。また別の機会はある。それよりも今回のスピーチで得られる学びに集中し、次回のスピーチを改善する方法を見出そう」