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Photo by Future Publishing / Getty Images

東京でもタクシー配車事業をスタートさせた「Uber Japan」。同社モビリティ事業 オペレーション本部 統括部長の山中志郎氏に、タクシー料金における「ダイナミックプライシング」の導入可能性について、ご寄稿いただいた。


日本でUberは現在、全国12都市で地域のタクシー会社と提携し、タクシー配車アプリを利用者に提供している。7月3日には、東京でタクシー配車サービスをスタートさせた。世界で最新のテクノロジーを使ったアプリでタクシーを呼ぶ便利さを、ぜひ多くのお客様に体験していただきたい。

タクシーに関して、ぜひ議論を喚起したいのが料金についてである。日本では、タクシー運賃は認可制であり、需給に応じて機動的に料金を変えることはできない。

だが、もし、タクシー運賃が需要と供給に応じて、機動的に変動するような仕組みが適用できれば、利用者、タクシー会社の双方に大きな便益をもたらし、より効率的な都市交通の実現にも貢献できるだろう。

需要量と供給量に応じて価格を変動させる価格決定の手法は、実は身近に存在している。例えば、季節による繁閑差が反映されるホテルの宿泊料金や航空運賃などがイメージしやすい。

モノやサービスの価格が下がれば、需要が喚起される。逆に価格が上がれば、需要が抑制される。

このように価格に柔軟性を持たせることで、需要と供給のバランスを取り、効率的な市場を形成していく効果が得られる。需要と供給の状況をリアルタイムで観測し、その状況に応じて機動的に価格を柔軟に変化させる仕組みは「ダイナミックプライシング」と呼ばれている。

このダイナミックプライシングがタクシー料金に導入されれば、需要が少ない場合は運賃が下がる。このため、緊急度が低い人たちは需要の少ない時間帯(オフピーク)に、安い運賃でタクシーを利用することができる。オフピークなので、もちろん待ち時間は少ない。乗客にとっては利用しやすい環境が作られると言える。

逆に、雨風の強い時やラッシュ時など需要のピーク時には運賃が上がる。このため、緊急度が低い人たちによる利用が抑制され、本当にタクシーを必要とする人たちのもとに、より短い待ち時間で配車される。

文=山中 志郎

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