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イノベーションの舞台裏


語りたいことは多いが、読者に面白いと思っていただける範囲でモバイルバッテリーや充電器についてお伝えすると、まず我々がいつもスマートフォンに充電している充電器にはそれぞれ充電可能な出力があり、物によって全く速度も異なれば適切に充電できるデバイスも違う。以前からiPhoneをご利用であり、以前の付属の充電器をいつも利用しているとすれば、5Wという出力で充電していることになるが、最新のiPhoneは18Wという出力を受けることができる。

これは単純に言えば3倍以上の速さで充電が可能だと言えるわけである。100Wの出力とは、USB-Cで充電できる最大の出力で、これは高度なCPUを搭載する消費電力の多いハイスペックなノートPCでもスイスイ充電できてしまう。少し検索してみれば、これができるモバイルバッテリーは市場にほとんど無いことが分かるだろう。付け加えると、SuperTankは世界で最も歴史あるデザイン賞の一つ、シカゴ宛名イオン博物館のGood Designを見事に受賞している。ZENDURE製品の特徴的なデザインはユーザーに新しいユーザーエクスペリエンスを提供する一つの要素ともなっている。

国内市場の伸長と差別化可能なブランド、そして日本国内できちんと直接のサポート体制という安心感をもって提供を開始するという計画は無理のないものであった。

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コロナ禍下で白紙になりかけた日本参入


しかし、世界100箇所以上で販売を行っているZENDUREブランドにとっても、当然コロナの影響は大きい。ZENDUREは急成長しており2020年は非常に野心的な目標を掲げて2019年12月にゼンデュア・ジャパン株式会社を設立、販売の準備を進めていた。

しかし、工場の稼働や輸送の混乱によって、サプライチェーンに大きな影響を受け、アメリカやヨーロッパでの小売現場の影響、衛生関連商品の優先的な取り扱いなどにより、販売の見込みは極めて不確実となった。急成長しているフェーズは運転資本が先行し、キャッシュが不足しやすい。そのため、今、日本に新規参入をするのではなく、既存の市場に資源を集中するべきという議論が社内で興ったのである。

経営判断としては当然の事であるし、2019年末からこの事業に携わり始めた個人的な立場としては、むしろZENDUREがそうしたバランスを持ち合わせている事を好ましいと思い、そうなった際にはビジネスができない以上、個人としてはポジションを失うことになるだろうという覚悟もあった。とにかく改めてZENDUREというブランドが日本市場に今、参入するべきなのかを考えなければいけなくなったのだ。

コロナ禍で日本はどう変わるか


私はこのコロナウイルスという人類のハードルを社会の一員として経験してみて、変わりゆく価値観のなかで重要だと思う事を以下のように考えている。

・社会は不確実なことを認識し、変化を恐れない心構えを持つ事
・変化する中で、自らが提供できる価値を明確化する事
・変化をするための準備をしておく事

今回のコロナ禍の中で多くの企業や個人が変化を迫られたが、日本の方々はそれに適応してみせた事に強く感銘を受けている。多くの飲食業従事者の方々が限りあるリソースを上手く変化させ、宅配のサービスや他の提供方法を実現させた。多くの企業は内外のミーティングをWEB会議に変化させ、そのスタイルが普遍的なものになろうとしている。

編集=新國翔大

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