すると、数字とは実は、初めから目指すべきものではないのではないでしょうか。
例えばツイッターは、有益な情報を発信することで一定数の人にとって「意味のある存在」になると、おのずと影響力が出てくるので、数字やお金があとからついてくるようになります。逆に「目指せフォロワー10万人!」などと数字を追いかけて始めると、そこで発信される情報は味気ないものになり、かえってファンがつきにくかったりします。
数字とは、時代の変化に大きく影響されるものです。つまり、数字だけを追いかけてしまうと、コロナ禍のような変化の中ではある日突然立ち行かなくなり、おまけに自分らしさも残らないような結果を招きかねないのです。
では、数字に振り回されず、かつ数字と仲良くするにはどうしたらいいのでしょうか?
大事なのは、どんなに周りの状況が変化しても、自分の「能力の輪」から外れないことだと思います。これは、「投資の神様」と呼ばれたウォーレン・バフェットの有名な言葉です。
彼は、アメリカ同時多発テロやリーマンショック、そして今回のコロナなど、数々の危機を乗り越え、時代のもたらす数字の魔力をよく知っているからこそ、「数字をいたずらに追いかけて能力の輪から外れ、自分らしさを見失わないように。大事なのは、自分の能力の輪のなかにしっかりと留まること。そして輪の境界がどこにあるのかを見極めること」という主旨の発言をしており、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズも彼の言葉に影響を受けています。