時代の変化は、さまざまな新しい流れをもたらします。すると、どうしても、新しい流れに乗らないと損をするような気になり、「インバウンドを狙って無理してでも外国人向けの商売をしよう」とか、「ニューノーマルの時代だからなんでもオンラインにしよう」とか、本来の能力の輪から外れてまで、わかりやすい数字を追いかけることに夢中になってしまうのです。
逆に、「自分には向いてない」と自覚して、だからこそ自分らしさをより発揮できる地域密着型の商売に留まったり、自分にできる範囲だけオンライン化するなど、「能力の輪」を見極めて決断したほうが成功するというのは、事例が思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
自分の「能力の輪」を見極めるには
変化の振り幅が大きい時代に、数字に振り回されて自分らしさを見失うと、また新たな変化が起きたときには軸がなく、太刀打ちできなくなる可能性があります。だからこそ、「能力の輪」の見極めが先決です。自分の得意なことで、人に「ありがとう」と言われることは何か。それを認識し、追求していくことが必要です。
その方法は新著「あえて数字からおりる働き方」に詳しいのですが、例えば、自分の得意なことで、人に「ありがとう」と言われること。人よりもよく見えていることや、人よりも多く調べたくなることや考えてしまうことは、思いがけず自分の強みになっていることが多いです。自分のネットの検索履歴をチェックしてみると、傾向が見えてくるかもしれません。
「能力の輪」を見極め、磨き続けることができれば、おのずと時代や数字に振り回されない働き方ができるようになります。バフェットの言葉は、今のような時代に、より説得力があるような気がします。
【7月13日 19:00〜 ライブ配信】
本コラムの著者、尾原和啓氏の新著『あえて、数字からおりる働き方-個人がつながる時代の生存戦略』の刊行を記念して、オンラインイベントを開催。SHOWROOM代表の前田裕二さん、放送作家の野呂エイシロウさんをゲストに迎え、「アフターコロナの生存戦略」を考えます。
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