ビジネス

2020.07.21

社内で情報格差をつくらない。AnyMindの急成長を支えるコミュニケーション術

AnyMind Groupの十河宏輔CEO


採用の際には特にパッションを持って働くような人を採用しています。その中で、会社がどういう方向に向かっているのか、どういうことを課題に感じているか、何をしたいのか、そこをちゃんと伝えていかないと、同じ感覚にはならないんですよね、絶対。

社員には「なんでこれをやるのか」という背景や、会社がどのような方向に向かっているのかを包み隠さず話すようにしています。

M&Aのディールや資金調達など、もしかしたら多くの社員がいきなりプレスリリースで知る会社もあると思いますが、うちは基本的には社員を信じて、可能な限りオープンに話しています。みんな「ああ、あの案件か」といった感じですよ。情報格差をつくらないことを心がけています。

例えばオフィス移転についても具体的な構想を社員に話します。そうするとみんな当事者意識を持ちます。

僕の頭では考えていて、実際に動き始めているんだけど、移転の計画について社員に何も伝えていなかったら、「こんなにぎゅうぎゅうで人が多すぎて、ちょっとネットの速度も落ちてきているのにどうするんだ」などと不満が上がってくるかもしれないじゃないですか。それは無駄なストレスですよね。だから、基本的にはオープンマインドを心がけています。



社内では会社の将来についてポジティブに「この会社は絶対に成長する」と信じている人が多いのではないでしょうか。それはコミュニケーションによるものだと思っています。

僕だけではなく、中心メンバーたちもオープンにやってもらっています。僕も社員全員にコミュニケーションとれるわけじゃないので、マネジメントチームも、そのキーのコアメンバーも、みんな率先してオープンマインドを心がけてくれれば、さらに強い会社になるだろうと感じていますね。

社員同士、仲がいいです。例えば、現在は時世的に難しい拠点が多い状況ではあるものの、月に1回、TGIF(金曜夜の飲み会)を各国でやっていますが、すごく楽しみにしているメンバーが多いです。

世界中の社員を一か所に集めた「オールハンズ」という全社員総会も開いてきました。前回は約500人が参加しました。1年の振り返りをしたり、今後の方向性を伝えたり、グローバルに活躍した人を表彰したりします。そういった場で普段会えないメンバーとも直接のコミュニケーションができます。

毎月、月末には世界17拠点でハングアウトをつないで、数字の発表やコーポレートニュースを全社員に共有します。
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文=林亜季 写真=小田駿一

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