発売日は当初7月28日の予定だったが、サイモン&シュスターによると「予想を上回る需要と世間の関心の高さに応えてスケジュールを前倒しした」という。
ニューヨーク州の地方裁判所は6月30日、書籍の出版を一時的に差し止める決定を下しており、7月10日の審理でこの書籍がマリー・トランプがトランプの親族と結んだ機密保持契約に違反していないかどうかを判断するという。
さらに、7月1日には別の判事が出版差し止めを無効とする判決を下したが、Politicoによると、サイモン&シュスターは別の法的リスクを抱えているという。
マリー・トランプは7月2日に、出版差し止め要請が無効であると反論した。彼女がトランプ家と結んだ機密保持契約は、トランプ家の虚偽の財産見積もりをベースとしており、効力を持たないというのが、彼女の主張だ。
マリー・トランプの広報担当はフォーブスの取材に「現職の大統領が民間人の口を封じようとしている。これは、パンデミックの対応に苦慮し、分裂した国家の憂慮すべき行動の一例だ」と述べた。
「もしも、マリーの発言が許されないのなら、トランプは一体何を恐れているんだと思わずに居られない」と広報担当は続けた。
サイモン&シュスターによると、今回の著作はどのような家庭環境や家庭内の出来事が、ドナルド・トランプという人物を創り上げることになったかを、マリー・トランプの視点から解き明かす内容だという。
現在55歳のマリー・トランプは、ドナルド・トランプの父で不動産業者だったフレッド・トランプの最年長の孫にあたる。書籍ではフレッド・トランプとその息子であるドナルド・トランプや、フレッド・トランプ・ジュニアらの奇妙な関係や確執が描かれているという。