なぜU25の女の子たちは「韓国カルチャー」にハマるのか

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そんなフォトジェニックな韓国コスメを、日本の女の子たちが放っておくわけがありませんでした。特に、指原莉乃さんなどの芸能人はもちろん、『たかいこうこ』さんや『時空の歪み 韓国コスメ図鑑』さんといった韓国のトレンド情報を発信する人気のインスタグラマーたちが紹介したことで爆発的に流行。こうして、SNS映えを重視する現代女性たちの間で、韓国コスメはただのメイク道具ではなく、自身のSNSを彩る存在として欠かせないアイテムとなっていったのです。

さらに、「プチプラから大人向けまで。日本で買える韓国のファッション通販サイト25選」「ネットで韓国コスメを買うならココ!通販サイトSTYLE KOREANを勧めるワケ」の記事で紹介したような通販サイトができたことで、日本でも韓国のプロダクトを買いやすくなったことが後押しになりました。

SNSの普及により、手軽に韓国コスメやファッションの情報を知ることができるようになり、さらに、欲しいと思ったものをすぐに購入できる。そういった現状が、韓国のカルチャーが若者の間に根付いた理由の一つではないかと考えます。

仮説2-アイドルやドラマにより韓国の存在が身近に


「韓国が流行しているのには、アイドルの存在が大きいのでは?」こう話すのは、MERYの大学生読者のアユミさんです。

韓国のアーティストが日本の音楽シーンで活躍するようになってから数年が経ち、今やすっかりK-POPというジャンルが確立されました。その代表的な存在が、世界的にも人気のBTSやBLACKPINKをはじめ、日本人メンバーも所属するTWICE。彼らのファンの大半は10代、20代の男女です。この世代は物心ついたときからK-POPが身近にあり、洗練されたパフォーマンスを見ながら育ってきました。

そもそも韓国アイドルたちは、ファン獲得のためにSNSを活用し、お金がなくても楽しめる無料コンテンツを多く発信しています。そのため、SNSネイティブな若者の間に広がるのは簡単でした。

また、エリナさん、アユミさんともに『Nizi Project※』などの「オーディション番組の影響もある」と話します。

彼女たちのいうオーディション番組とは、アイドルの卵である練習生たちが、デビューへの生き残りをかけて競い合う韓国のテレビ番組のこと。練習生たちのリアルな成長や陰で努力する姿を見ることができるだけでなく、視聴者が練習生たちの才能を発掘したり、自主的に応援広告を作成したりと、番組を通して自分たちがアイドルを育て上げているという感覚を味わうことができることから、若者の間で人気に火がつきました。そこで興味を持ったアイドルのメイクや服を真似したい、生まれ育った国の文化や言葉をもっと知りたいと思うのは、ごく自然なことのはずです。

韓国ドラマの存在も忘れてはいけません。韓国ドラマといえば、王道のラブストーリーやサクセスストーリーを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし最近は、「アカデミー賞を獲得した映画『パラサイト 半地下の家族』のように、社会問題を取り上げるヘビーな内容の作品も増えていて、男性も夢中になっている」(エリナさん)と言います。現に、2020年上半期に大ヒットした『愛の不時着』や『梨泰院クラス』も、ラブストーリー、サクセスストーリーでありながら、韓国特有の社会問題やダイバーシティといったテーマも取り上げています。日本と韓国が抱える社会問題は違うとはいえ、劇中の登場人物たちが社会的困難に立ち向かう姿に共感を覚えた人も多いのではないでしょうか。

このように、アイドルやドラマを通して、韓国の存在をより身近に感じるようになったことも、理由の一つになっていると思うのです。

※ 韓国大手事務所JYPエンターテイメントとソニーミュージックによる共同ガールズグループプロジェクト
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文=MERY Lab

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