愉しい時間は、時計を外した時に思い出す


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彫金などの匠の技術は、セイコーが創業以来培ってきたお家芸ともいえるもの。左右均等に彫られた部品は、彫った部分と地板との差によって生じる微妙な輝きも表現している。彫った稜線の節目から放たれる光が、どの方向からも均一となる繊細な作業だ。

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ケース背面。ムーブメントの受け石のルビーと、焼き付けたブルーのネジが織りなすコントラストも美しい。


CREDOR Signo GBBD981


厚さ1.98㎜という超薄型ムーブメントを搭載した高級ドレスウォッチである。ダイヤルがスケルトンになっていて、そこから見えるムーブメントは、職人の手によって彫金加工されており、とても日本らしい伝統的な美しさを表現している。また、美しいトノー型のケースは、素材にプラチナ950を採用している。着ける人の品格を上げる、高級時計にふさわしい仕上がりといえるだろう。

ムーブメント|手巻き Cal.6899
ケース素材|プラチナ950
ケース径|33.6×41.6㎜
価格|¥3400000
問い合わせ|セイコーウオッチ 70120-302-617


丸山嘉桜◎1949年京都市生まれ。67年から西脇宗妁に師事し、『高台寺土井』で修業。83年高台寺『和久傳』を開店、料理長を務める。88年『祇園丸山』開店、98年『建仁寺祇園丸山』開店。2009年『祇園丸山』『建仁寺祇園私がこの時計を選んだ理由 丸山』がミシュラン二ツ星獲得。

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photographs by Kazuya Aoki | text by Ryoji Fukutome | illustration by Adam Cruft | edit by Tsuzumi Aoyama

この記事は 「Forbes JAPAN 6月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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