ストレスや燃え尽き症候群に関する情報サイトのスライブ・グローバル(Thrive Global)が実施した調査によると、従業員の75%は在宅勤務とパンデミック(世界的大流行)関連の問題によって気が散り、圧倒されたように感じて生産性が大幅に落ちたと感じていた。
私たちの集中力と睡眠の質は下がっているし、以前より長時間働いているにもかかわらず、この混乱した環境の中で物事を進めることができずにいることで不満や罪悪感を持っている。
現在のようなつらい時期に生産性が落ちていると感じたら、次の6つのことを試してみよう。
1. 生産性を再定義する
どんなに努力をしても、これまでのような大きな変化をもたらすことができないと気づいたことはあるだろうか? 新型コロナウイルス流行後の新たな日常で生活し、働くには、新たな生産性の定義・測定方法を見つけなければならない。新たな生産性の定義は、小さな子どもや犬に邪魔されずにチームのズーム会議を終わらせることかもしれないし、全ての顧客と連絡を取り合って相手がどのように持ちこたえているかを確認することかもしれない。
2. 全体像を把握するため休憩を取る
休憩の時間を取ることが、生産的に活動するためのベストな方法となる場合もある。直観に反しているように思えるかもしれないが、休憩を取ることは進展を遂げる上で最適な方法の一つだ。科学誌の応用認知心理学(Applied Cognitive Psychology)に2017年に発表された調査では、気分や全体的な幸福感、パフォーマンスの高さを向上させるために休憩が欠かせないことが示された。
耳障りな騒音に囲まれているこの世界では、内側に目を向けて内省する時間を取ることで、私たちが制御できる要素である総体的な見方を得ることができる。
3. 自分や自分の脳に厳しくし過ぎない
パンデミック中に集中できないことは、怠惰さとは何も関係がないことが判明した。ストレスへの脳の反応について大規模な調査を行ったエール大学のエイミー・アーンステン教授(神経科学)は、これが私たちの脳の仕組みによるものだと述べた。
アーンステンは、継続的にストレスと不安を抱えている状況では、脳の中で反応がより早くて衝動的な部分(危険な時期に私たちを守ってくれるものだ)を優先するために、集中や批判的な思考、決断を支援する脳の前頭前皮質が停止すると述べている。
こうなると、集中力を失ったことで自分を責めるという悪循環につながり、前頭前部のつながりがさらに弱くなるとアーンステンは指摘している。これに対処するためには、この現象が神経生物学的に見て普通であることを思い出し、自分に優しくするようにして自己への共感の気持ちを持つことをアーンステンは勧めている。