トム・ハンクス、マスク着用を拒む人は「恥を知るべき」と発言

トム・ハンクスと妻のリタ・ウィルソン(Photo by Kevin Mazur/Getty Images)

アップルのApple TV+で7月10日から公開される映画「グレイハウンド」の記者発表の席で、マスクの着用に関する意見を求められたトム・ハンクスは、着用を拒む人々は恥を知るべきだと発言した。

このニュースを報じたPeopleによると、彼は「私たちがとり得る対策は3つしか存在しない。マスクを着用すること、ソーシャルディスタンスの確保、手を洗うことだ」と話し、「この3つはとても簡単なことだ。これが出来ない人々に私が言いたいのは、恥を知れという台詞だ」と発言した。

ハンクスと妻のリタ・ウィルソンは、最も初期の段階でウイルス感染を公にした著名人カップルだった。

映画の内容に関連して、マスクの着用と安全運転を比較するよう求められたハンクスは「どちらもごくシンプルな事だ。車を運転する場合は、スピードを出しすぎないようにし、信号で曲がる際にはシグナルを出して曲がり、歩行者とぶつからないようにする。それが常識だ」と話した。

ハンクス夫妻は3月11日に、新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したことを発表していた。彼らは、パンデミックの「炭鉱のカナリア」になったが、10日間にわたり苦しんだ後、回復していた。さらに、2人はワクチン開発を支援するため、血液に含まれる血漿を研究機関に提供していた。

ハンクスはエルビス・プレスリーの伝記映画の撮影で訪問したオーストラリアで、妻と共にコロナに感染した。その後、著名人の間でも感染者が相次ぎ、セクハラ告発で業界から追放されたプロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインや、英国のチャールズ皇太子、ニュースキャスターのジョージ・ステファノプロス、歌手のPinkらも陽性と診断されていた。

当時は新型コロナウイルスの検査は一般レベルには普及しておらず、著名人が医療従事者などよりも容易にテストを受けられることを、批判する声もあがっていた。

思いやりのある人柄で知られるハンクスは、4月に「コロナ」という名前が原因でいじめに遭ったオーストラリアの少年に手紙を送って励ました。

「コロナというのは、太陽の周囲にある王冠のような輪のことだ。君はそんな素晴らしい名前を持っているんだ」と彼は書き、タイプライターと一緒に贈った。そのタイプライターの製造元の名前もコロナだった。

「これを使って返事を書いてほしい。君は僕の友達だ」と、ハンクスは少年に伝えた。

編集=上田裕資

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