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地上の商品と同じシールが貼られている。宇宙飛行士は思わずほっこりするかもしれない。

宇宙食といえば、アニメや映画の世界でチューブから栄養素を補給するイメージがあったが、それはもうかなり過去の話。昨今、加工技術の向上から多くの食べ物が宇宙へ上がっている。インスタントラーメン、ハンバーガー(的なもの)、干物、スナック菓子などそのバリエーションは多彩だ。そして日本のメーカー・団体としてすでに24社(40品目・2020年6月現在)の商品が宇宙日本食として存在する。

6月9日、森永乳業は、〈大人のための粉ミルク「ミルク生活」〉が宇宙食の認証を取得したと発表した。いつでも宇宙へ上げられる状態だ。宇宙食としての参画は後発組であるが、社内プロジェクトの立ち上げから2年、その短期間で認証に至ったのには理由があった。

歴史ある粉ミルクは、多くのリクエストから大人用が誕生した


まず、森永乳業のミルクについて知る必要がある。

育児用ドライミルクは、1920年に製造を開始し今年で100年目を迎えた。同社を語るうえで最も重要な基幹商品のひとつだ。長年、子どものための商品として支持されてきたことが、昨今、大人から「栄養」「安心安全」の理由で再評価され、年間100件を超える商品化のリクエストうけて〈大人のための粉ミルク「ミルク生活」〉(以下、ミルク生活)が誕生した。

こだわったのは、母乳の持つ優れた栄養バランスに近づけること。乳児用は成長に必要な全ての栄養をミルクで摂取するが、食事で栄養を摂取し、不足している栄養を個別に補う必要がある大人はそれにあてはまらない。特に50代以上が必要とする栄養を摂取できるようにし、牛乳が苦手な人でも飲みやすいさっぱりとした味わいにしている。

消費者の要望から生まれたというこの大人版は、いわゆるサプリや栄養補助食品とは違う、自然で、毎日の健康に適した飲みものと言えよう。なかでも、高たんぱく・高カルシウムの「ミルク生活プラス」は、「不足しがちな栄養素が摂れる」と、管理栄養士の97%が推奨*しているという
※2019年3月・株式会社ファンデリー調べ(調査対象:管理栄養士258名)森永乳業HPより。

そして「ミルク生活」はロマンあふれる宇宙の舞台へ。

なかなか想像しにくい宇宙での食事だが、いかに手間をかけずに栄養を摂取するかが肝となる。今回、JAXAからの声かけで始まった宇宙食プロジェクト。チームリーダーである、ヘルスケアフーズマーケティンググループマネージャーの小菱悟は、「ミルク生活が宇宙飛行士の皆さんの役に立てば」との思いを胸に奮闘した。

森永乳業ヘルスケアフーズマーケティンググループマネジャー小菱悟
小菱 悟|森永乳業株式会社 ヘルスケアフーズマーケティンググループ マネジャー

「最初に社長に相談した時に、『やってみろ』と背中を押してもらいました。お子さんたちに喜んでもらっていた商品が、今度は宇宙飛行士に役立つこととなり非常に嬉しく感じています」

文=上沼祐樹

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