ボルボとウェイモが自動運転で提携、独自の配車サービス実現へ

Photo by Sean Gallup / Getty Images


複雑に絡み合うウェイモとウーバーの関係


しかし、ボルボは昨年、ウーバーが将来的に立ち上げる自動運転車による配車サービス向けの車両をウーバーと共同開発すると発表していた。

ここから見えてくるのは、ボルボがまずウェイモのWaymo Driverを自社の配車サービスに組み込んだ後に、ウーバーの配車サービスに供給するというシナリオだ。これは現時点では推測に過ぎないが、既に複雑なウェイモとウーバーの関係が、今後はさらに込み入ったものになる可能性もある。

ボルボは25日の発表で、ウェイモの自動運転技術をボルボカーグループのポールスターが活用すると宣言した。ポールスターは2017年設立の電動カーメーカーだが、まだ市販車を発売していない。しかし、同社が生み出す自動運転の新たな知見は、ボルボとウェイモが共同開発するプラットフォーム全体の利益となりそうだ。

スウェーデン企業であるボルボは現在、中国の自動車分野のコングロマリットであるGeely Globalの傘下となっている。ボルボとの提携によって、ウェイモが中国市場での足がかりを得る可能性もある。ウェイモは現時点では、中国でほとんど存在感を示せていない。

編集=上田裕資

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