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イノベーションの舞台裏

国内でも急速に拡大しているデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組み。DX改革で「アフターコロナ」の事業スタイルを模索する企業も増えているが、単なるデジタル化で終わらせないために、企業が意識しなければならない点とは何か。

ユカシカドは6月3日に栄養検査キット「VitaNote Quick」の先行発売を「Makuake」にて開始。ウェルネス産業の本質的なDX化を推進すべく、奮闘している。今回、ユカシカド代表取締役CEOの美濃部慎也氏と、グロービス・キャピタル・パートナーズの野本遼平氏に「DXで顧客価値を高める方法」について語ってもらった。

ウェルネス産業における今後のDXの推進策


野本 遼平(以下、野本):私の観点では、DXの本質はバリューチェーンのアップデート・組み換えにあるのではないか考えています。

例えばウェルネス系消費財のバリューチェーンでも、消費者ニーズの把握、製品企画、原材料調達方法、製造方法、販売チャネルを抜本的に検討し直すといったイメージです。そういう意味では、まずは大前提として、現時点で存在するビジネスやソリューションの付加価値が、どのようなバリューチェーンで生み出されているのかを見極めることが重要だと思います。

美濃部 慎也(以下、美濃部):なるほど。単なるデジタル化とDXは異なりますが、混合されがちですよね。

野本:はい。デジタル化を含めてDXと呼ぶケースも少なくありません。デジタル化はある工程をデジタルに置き換えて効率的にすることを指すのに対し、先のとおり、本来DXはバリューチェーン自体を組み替えることだと思います。例えば、単に販売チャネルをEC化するにとどまらず、オンラインで獲得したチャネルからフィードバックデータをしっかり集め、製品企画や製造工程に活かすのが理想的なのではないでしょうか。必然的に、本来的な意味でのDXに取り組む場合、全社戦略的な話になる傾向があると思います。

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ユカシカド代表取締役CEOの美濃部慎也氏

一方で、各バリューチェーンがそれぞれデジタル化されていないと、バリューチェーンの組み換えが難しいのも事実なので、デジタル化を推進することも最初の一歩として非常に重要だと感じています。

DXという概念が入ることで何が変わるか?


美濃部:バリューチェーンの組み換えもそうですが、DX化の概念が入ることによって、どういった変化が起きるのが企業や顧客にとって理想だとお考えですか?

野本:付加価値の観点と利益の観点の二軸あると思っています。消費者にとっては、得られる付加価値が最大限増えることが一番理想ではありますよね。ウェルネスだと、例えば、より健康に効く、より継続しやすくなる、ひいてはより生活の満足度に繋がるなど。価格そのものが安くなるのも嬉しいですよね。顧客からみた付加価値、もっと言えば顧客体験が抜本的に変化しないと、ディスラプティブなプレイヤーに太刀打ちできませんし、かなりヘビーなDX投資の見返りとしては寂しいかもしれません。

編集=新國翔大

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