2005年に亡くなったジャクソンは、1951年にNASAの前身である国家航空諮問委員会(NACA)に採用され、2016年の映画「ドリーム」では偏見や差別と戦いながら宇宙飛行士の地球周回軌道飛行を支えた黒人女性の一人として描かれた。
ジャクソンは黒人への差別が根強く残り、コンピュータも普及していなかった時代の宇宙開発の現場で計算手として働き始め、NASA初の黒人女性エンジニアとなっていた。
NASAのジム・ブライデンスタイン長官は24日の声明で「メアリー・W・ジャクソンは、NASAが宇宙飛行士を宇宙に送り込むにあたり、非常に重要な役割を果たしたチームの一員だった。彼女は黒人や女性たちの活躍を阻む壁を突き破り、エンジニアリングとテクノロジー分野で偉大な業績を収めた」と述べた。
NASAは2016年の映画の公開後に、ジャクソンの同僚の女性たちの栄誉を讃え、本部がある通りの名を「Hidden Figures Way」と改名していた。また、ヴァージニア州に建設したビルにジャクソンの同僚のキャサリン・ジョンソンの名を冠していた。
米国ではBlack Lives Matterムーブメントの高まりを受け、各地に残る人種差別的なモニュメントを撤去する動きが広まっている。NFLチームのワシントン・レッドスキンズは、創設者のジョージ・プレストン・マーシャルの銅像をスタジアムから撤去した。マーシャルは人種差別主義者として知られていた。