ことスポーツにおいてリスクはつきものだ。怪我のリスクはもちろんだが、場合によっては命を落とすことも。野球やサッカーでの事例はそう多くはないが、エクストリームスポーツ(危険さなどのある種過激な要素を持った、離れ業を売りとするスポーツの総称)に目を向けると、どんなにトレーニングを積んだ人でも、大きなリスクを背負っていることがわかってきた。書籍『もうダメかも 死ぬ確率の統計学』を参考に考えてみた。
「ウイングスーツ・ベースジャンプ」。命を落とすのは毎年15〜30人
映画『X-ミッション』
まず注目したのが、ウイングスーツ・ベースジャンプ。映画『X-ミッション』でも話題となったエクストリムスポーツの一つだ(プロモーションビデオ中で、テクニカル・アドバイザーのジェブ・コーリスは「僕は人類史上最高のスタントを目撃した」と言っている)。
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主に断崖などの高所からウイングスーツを着て飛び出し、パラシュートを使いながら降下していく。時速は230キロもなる。まるでモモンガのように滑空するが、高所恐怖症の人には考えられないスポーツと言えよう。
危険なポイントは着地時だけではない。山や崖をかすめるように飛行したり、地面すれすれの位置を飛行することが彼らのモチベーション。仲間と一緒に飛んで接近飛行を試みるチームもある。いくつかのインパクトある動画が検索で見つかるだろう。スイス、フランス、イタリアなど高い崖が多い地域で行われており、ここ最近では15人から30人が毎年命を落としている。