気分が良いと旅をしたくなる可能性も
探検で得られる新しく多様な経験が幸福度の向上につながることは、旅を愛する人なら誰でも納得できることだ。しかし、両者の関係が逆である可能性もある。人は気分が良いときに、1日を新しく豊かな経験で満たし、さまざまな場所に行きたいと感じるのかもしれない。
研究チームは、幸福感により新たな場所へ行きたいと思うのか、それとも多様な経験により喜びが生まれるのかを確かめるには、さらに研究を重ねる必要があるとしている。ただ、今回の研究結果からは探検と気分の向上には否定できないつながりがあることが示された。
パンデミック下でも探検のメリットを得る方法
世界中で新型ウイルス感染防止の取り組みが進む今、旅をすることの心理的なメリットを享受することは不可能なのだろうか? 研究チームいわく、必ずしもそうではない。
研究結果からは、日々の環境や物理的・精神的な習慣のささいな変化であっても、探検と似た効果を生むことができるかもしれないことが示唆されている。
飛行機に乗り、異文化に飛び込まなくとも、幸福感を高めることはできる。朝のランニングをやめ、代わりに家でヨガをするなど運動習慣を少し変えたり、スーパーや薬局に行く道を変えたりなど、簡単なことで気分が改善するかもしれない。
あるいは、新しい趣味を始めても良い。ポーチでウクレレを演奏したり、インラインスケートで公園を走ったり、裏庭にテントを張ってキャンプをしたりできる。
パンデミックが終われば、人生をより良いものにする旅の効果を享受できるようになる。それまでは、新鮮で面白い体験をしたり、新しい環境を安全に探索したりして単調な日々を打開し、気分を向上させよう。