テクノロジー

2020.06.23 12:30

アルファベットのネット接続気球「ルーン」がLA沖を飛行中

Batshevs / Shutterstock.com

グーグルの親会社アルファベットの気球を用いたインターネット網構築プロジェクト「ルーン(Loon)は今年4月にケニアでの商用サービスを始動したが、先日は米国ロサンゼルス沖で、その姿が確認された。

発見したのは掲示板レディットのユーザーで、その人物は飛行機の位置をリアルタイムで表示するアプリ、Flightradar24を用いてルーンであることを確認したという。

かつて、グーグルの「プロジェクト・ルーン」として始まったルーンは、成層圏を飛行するバルーンを活用し、インターネットが普及していない遠隔地にネット接続をもたらすことをゴールとしている。ルーンは海上20km上空を移動する気球を使い、気球の動きと距離を追跡するアルゴリズムで複数の気球をネットワークしながら配置することで、インターネット接続を可能にしている。

ルーンは以前、カリフォルニア州南部でも目撃されており、2015年にはチノヒルズの民家の庭に墜落して現地の人々を驚かせた。さらに、カリフォルニア州のセントラル・ヴァレー地区でも目撃されていた。

2020年5月にルーンは、AT&Tと提携を結び世界の過疎地のインターネット接続問題を解決していくと述べていた。2017年9月に大型ハリケーン、マリアが発生した際にルーンはプエルトリコの10万世帯以上にネット接続をもたらした。

ルーンは2018年7月に、ドローンによる配達プロジェクトの「プロジェクト・ウイング」と共に、アルファベットのX部門から独立していた。そして2019年6月、ルーンはケニアの通信企業テレコム・ケニアとのパートナーシップで、初の商用化に向けたテストを開始すると宣言した。

ケニアの山間部の住民たちは、その後、ルーンのバルーン経由でインターネット接続が利用可能になっていた。

編集=上田裕資

ForbesBrandVoice

人気記事