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The editor of RiskHedge Report


アマゾンに対抗するショッピファイの戦略とは


オンライン小売業は厳しいビジネスだ。ウェブサイトを構築し、インターネットのトラフィックをさばくサーバーを借り、代金を回収しなければならない。商品の発送や返品の受理、販売促進のためのキャンペーンといった業務もある。オンラインストアを立ち上げるだけでも相当の労力を要する上に、最低でも何千ドルというコストがかかる。

そこで、オンライン販売を計画する大半のスモールビジネスは、アマゾンと手を組む道を選ぶ。実際、アマゾンで販売されている商品の約3分の2は、サードパーティーの販売業者が扱っているものだ。

アマゾンは、オンライン販売の面倒な業務をすべて引き受けてくれる。ただし、それと引き換えに手数料を徴収する。アマゾンで物品を販売することは、自社製品を他の小売店の棚に置くようなものだ。独自のブランド構築はほぼ不可能だし、この「オンライン界のゴリラ」に、売上のかなりの部分をさらわれてしまう。

ショッピファイの手法は、アマゾンの真逆だ。同社は小売業者に対して、オンラインストアを自分で構築できるツールを提供する。いわば、自社ブランドの構築を手助けする、見えないパートナーのような存在だ。

それぞれのブランドのウェブサイトを見るだけではわからないが、英国の経済誌エコノミストや出版社のペンギン・ブックス(Penguin Books)、ユニリーバ、レッドブル、ハインツ、バドワイザー、ペプシ、ネスレはすべて、ショッピファイのシステムを利用してオンラインストアを構築している。

100万軒以上の小規模小売店のウェブサイトを支えるショッピファイ


その仕組みはこうだ。ショッピファイはシンプルなツールを提供しており、これを使えば月額29ドルからというお手頃価格で、自分だけのオンラインストアを構築できる。さらには受注管理も代行してくれる。つまり、ショッピファイの倉庫に在庫を置き、そこから商品を発送してもらうことが可能だ。

ソフトウェアやサーバーの管理は不要だ。高給取りのプログラマーを雇ったり、自分でプログラミングしたりする必要もない。さらに、出荷の手間からも解放される。

短時間の設定作業だけで、自らの屋号を冠した本格的なオンラインストアが立ち上がる。しかもアマゾンの場合と同様に、自動的に稼働してくれるのだ。これは、あらゆる設備ときちんと教育された店員を、わずかな費用で手に入れるようなものだ。店主は商品を並べ、看板を掲げれば、あとは商品が売れるのを悠々と見守るだけでいい。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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