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小型航空機のチャーターサービスを提供するSKY TREKが、今春から法人特別会員の募集を開始した。コロナ渦において「ニューノーマル(新しい生活様式)」が求められる今、小型航空機による移動は今まで以上に注目されている。時代の転換期において、新たな移動インフラがもたらすであろう今後の可能性とは?


小型航空機を「空のハイヤー」として


小型航空機を、あたかも空のタクシーやハイヤーのように利用するというようなアイデアをこそ、コロンブスの卵というのだろう。定期便のない地方間の移動も、陸路では途方もない時間を要するルートの移動も、小型航空機を利用すれば容易に叶う。スピーディーかつ制約のない自由な移動は、ビジネスにも、ライフスタイルにも、かつてないダイナミズムを確実にもたらす。そうした次世代の移動インフラを、日本においていち早く提供しているのがSKY TREKだ。

小型航空機のチャーターサービスを提供するSKY TREKは、2016年に大手企業による社内スタートアップ事業として設立された。当初は富裕層向けの会員制として開始したが、2018年にスピンアウトし、ベンチャー企業として再スタート。新たにスタートを切る際、市場にアップデートさせるために会員制を廃止した。現在は、小型航空機による新しい移動手段として、その門戸を広く一般に開放していている。


小型航空機が空のハイヤー、タクシーとなり、次世代の移動インフラを担う。

利用方法はごくシンプルだ。誰もが好きな時に、好きな場所から行きたい場所へ、公式サイトのフライトシュミレーターを使ってルートと料金を検索/確認したうえで、予約することができる。利用できる空港の数は全国で100近くにも及び、その利便性は計り知れない。また小型航空機のチャーターサービスのプラットフォームとして、他企業とのタイアップにも積極的だ。

そうして一般向けのサービスを充実させ事業が活性化する中、法人顧客に関しては年間を通して何度も利用するニーズがあることが顕在化した。それを受けて、今年新たに法人向けのメンバーシップ制度を発足。会員になると、定められた期間中にチャーターフライトを1日1機、無料で好きなだけ利用が可能に。つまり、ほぼ乗り放題となる。

制約のない自由な移動がもたらすビジネスチャンス


会員は、思いつく限りのあらゆる目的のために、小型航空機を使って全国各地へ、どの交通機関よりもスピーディーに、かつフライト体験を楽しみながら自由に移動することができる。代表を務める永堀敬太氏に、現在の会員がどのように活用しているのかを聞いた。

「ある法人は、自分たちのクライアントを訪ねるためにご利用くださっています。地方にクライアントが多い場合、移動に相当な時間を費やさなくてはなりません。特に山陰や九州、四国などは、既存の交通手段では大変な時間がかかります。往来する便が少ない、あるいは便さえない場所も多い。

しかし、弊社の小型航空機を使えば、そうした移動に関わる時間的拘束や不便さを一気に解消できます。都合の良い時間に、都合の良い場所へ、速やかに最短距離で行くことができる。また、1機につき6名まで搭乗していただけますから、安全性の確保されたプライベート空間で、オフィスワークはもちろんのこと、打ち合わせをするなど、空の上で過ごす時間も有効に活用できます」


黒革の上質なシートに身を沈め、空からの景色を眺めながらビジネスを思考する。

日本国内では、ローカルからローカルへの移動が未だ複雑であることが課題となっている。飛行機を利用するにしても、必ずどこかのハブ空港へ戻る必要があり、移動する範囲にも費やす時間にも制限がかかる。しかしSKY TREKであれば、思いのままに自由な飛行ルートを設定し、移動時間の短縮が図れるのだ。その結果、行動範囲、つまりビジネス圏が飛躍的に広がる。


上空から見た大阪の街。

ある不動産会社は、「ビジネスの地図を広げるため」にSKY TREKを活用していると言う。これまでは、どの場所に足を運ぶかは、限られた時間の中で既存の交通網で動けることが必須条件だった。行動範囲に自ずと制限がかかっていたのだ。

しかし、小型航空機による移動は時間と場所にかつてない柔軟性をもたらし、想像以上のマーケットの広がりに繋がっていると話す。SKY TREKの公式サイト上にあるフライトシュミレーターを見ながら、今まで目につくことがなかった数々の地域や場所が新しいデスティネーションとなり、以前では考えられないほどの気軽さで、商談や視察を重ねていると言う。


SKY TREKのウェブサイト上にあるシュミレーターで、行き先を選択。

「僕はもともと銀行員だったので分かるのですが、日本の地方における商圏は、山や川、海などで区切られています。問屋なら川ごとにある。そういう意味でいうと、山や川があったとしても、小型航空機であれば時間を気にすることなく自由に行き来することができます。かつ、上から日本の国土の成り立ちや地形を見ることで、ビジネス上の参考になることもあるのではないでしょうか」

移動の自由度が増すことで商圏は自ずと広がり、かつ上空から見る景色が、かつてないインスピレーションとアイデアをビジネスにもたらす可能性があるのだ。


上空から見る日本の地形が、ビジネスにインスピレーションを与える。 





異なる機材の活用方法


現在、同社は抜群の飛行安定性と安全性能を誇ることから国際人道支援などにも用いられているDaher社の「KODIAK100」を4機所有している。自社機以外にも、チャーターが可能な他社機材を随時追加し、新しい移動インフラとしてのプラットフォームを形成している。

永堀氏は、機材に応じた使い方をすることの重要性を強調する。

「我々が扱うKODIAK100は、800mあれば離発着できるパワーがあります。短い滑走路に対応できるので、島などにあるごく小さな空港も利用できることが重要なポイントです。また、これは機材というより飛行方式の違いなのですが、KODIAK100は有視界飛行という飛行方法で飛びます。パイロットが目で見て操縦するので、飛行ルートも高度も自由に設定することができます。AからBにダイレクトに行くこともできますが、こっちを観てから行きたいなど、柔軟に移動することができるので、まさに空飛ぶタクシーに近い感覚と言えるでしょう」


SKY TREKが所有するDaher社の「KODIAK100」

「一方、これから導入しようとしているホンダジェットなどは、KODIAK100と大きさはほぼ変わりませんが、計器飛行方式を採用しています。4万フィートぐらいの高い所を最速でダイレクトに結んで飛びます。速度もKODIAK100の2倍ほどありますので、より速く目的地に着くことができます。KODIAK100が寄り道できるタクシーだとすれば、こちらは高速道路に乗って直接目的地に行く感覚です。ただし、高い所を飛ぶので、地形や景色を楽しむのには適していません」

SKY TREKは利用者のスタイル、ニーズ、TPOに応じた機材を提供し、移動のフレキシビリティをさらに高めていくと言う。利用する側は、機材ごとの利点を理解しつつ、フライトの目的やニーズを気軽に伝えて相談すると良いだろう。


低空で飛ぶことで移動に柔軟性をもたらし、「空飛ぶハイヤー」として機能する。

世界に跨る次世代移動インフラとしての高いポテンシャル


SKY TREKのプラットフォームが新しい移動インフラとなった場合、それは巨大かつ未知な事業領域となり、マーケットとしてのポテンシャルは果てしないものがあると永堀氏は考える。

「まずは、日本市場で新しい移動手段としてこのサービスの認知度を高めていき、利用していただける機材の幅も増やしていきたいと考えています。中期的には、マーケットを東南アジアまで広げていくことを目指していて、ビジネスジェットの登録数は各国のGDPの上がり下がりと相関性が高いことから、特に東南アジアの5か国で同じようなサービスを提供する計画があります。その際には、私たちの単一のチャーターサービスのみならず、交通事業者や観光コンテンツとプラットフォームを連係させ、シームレスに旅や移動ができるインフラを整えることがゴールとなるでしょう」

永堀氏は現在、小型機を使った移動インフラを提供する米WheelsUp社を参考にしていると言う。2013年に創業した企業で、多額のベンチャーキャピタルと投資家から資金を得て、昨年ユニコーンの仲間入りを果たした。

「一度、ニューヨークでこの企業のCEOとも面談したのですが、ユーザーにとって最も良いのは単一サービスを利用して、国内同様に全世界を自由に移動できることです。異なるマーケットの企業とのインフラを繋げることによって、SKY TREKにアクセスすれば全世界に乗り継いでいけるようなプラットフォームを作ることが、最終的な目的であり理想です」

コロナ渦におけるニューノーマルの一翼を小型航空機が担う



上空から見る東京の街。

欧米ではビジネスの移動用ツールとして一般的に浸透している小型航空機でのチャーターサービスだが、永堀氏は今後日本でも、次世代の移動インフラとして成長、拡大していくと確信している。

「ホンダジェットが良いトリガーになったと思います。飛行機でタクシーのように移動するという概念が、多くの人にとって現実味を帯びてきたのではないでしょうか」

さらに、思いがけないコロナショックも追い風となっている。政府は「ニューノーマル(新生活様式)」を打ち出しており、移動に関する配慮が求められているからだ。混雑する時間帯を避ける、不特定多数の人との移動は避けるなどの観点から、密を避け、少人数での移動が可能な小型航空機は、理に適った選択肢となるだろう。

また、今後リモートワークが浸透していくと、企業の拠点や人の住まいが地方へと移っていくことが予想される。都市と地方が平準化され、その結果、地方に新たなビジネスチャンスが生まれる可能性も高い。すると、既存の交通公共機関ではカバーしきれないケースが生じ、場所と場所を繋ぐ新たな交通インフラが必要となることは明らかだ。

自由な移動が可能な小型航空機は、そうした課題を速やかに解消する。SKY TREKという存在が、企業やビジネスの在り方を見直し、アフターコロナを見据えた新しい施策を打ち出すきっかけにもなるのではないか。

「ビジネスのフィールド自体の制約がまったくなくなると思います。先ほどの商圏の話もそうですが、私たちの小型航空機のチャーターサービスを活用していただければ、自分の好きなタイミングで自由に日本というスケール規模でビジネスができるようになります。これまでの交通手段によって固定化されてしまっていたビジネスの領域が、自ずと大きく広がり、スピードとダイナミズムも加わるはずです」

永堀氏自身は、SKY TREKをどのように活用し魅力を感じているのだろうか?

「私自身は単純な地方出張で利用することが多いのですが、やはり移動時間の短縮は大きなメリットです。また、低い高度で飛ぶ小型航空機からの眺めには圧倒されることがあります。以前、福井空港から飛騨高山にあるエアーパークまでのテスト飛行中に、せっかくだからと富山湾から立山連峰を巡って飛騨高山に降りてもらったのですが、その時のことは深く印象に残っています。

立山連峰の山間を飛行機で行きながら、槍ヶ岳を真横に、山小屋が見える距離感で旋回し、山を目の前に見ることは普段ありませんので、そうした絵力というのでしょうか、コンテンツと共に移動できることの素晴らしさを実感しました。上空から見ると、中央に山脈があり、そこで生活圏が分かれていることも明らかですし、地上からでは感じることが出来ない国の出で立ちが良く分かり、ある種のロマンも感じます。男性であれば冒険心も掻き立てられることでしょう」


至近距離で見る6月の立山連峰。雄大な景色が、思考に変化をもたらすことがある。



ある説によると、視界に入るものは私たちの潜在意識に影響を及ぼし、思考の変換を促す。コロナショックを経て、これまでの常識に囚われない発想の転換が求められている今こそ、新しい移動手段を試してみることの意義は十分にあるだろう。SKY TREKの積極的な活用が、時間や物理的制限による諸問題を解決するのみならず、かつてないインスピレーションの源となり、新たなビジョンと戦略を描き出す鍵になるかもしれない。


永堀敬太◎株式会社SKYTREK代表取締役社長 1980年生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、イー・アクセス株式会社に入社。2009年に株式会社みずほ銀行に転職し6年間の在籍を経て、株式会社せとうちトレーディングス入社(同年 株式会社せとうちホールディングスへ社名変更)、SKYTREK代表取締役社長に就任。


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法人特別会員に関する問い合わせ
☎︎03-6778-8830
https://www.skytrek.co.jp/special-membership-2020

SKYTREK
https://www.skytrek.co.jp

Promoted by SKY TREK /  text by Mari Maeda(lefthands) edit by Shigekazu Ohno(lefthands)/ photos by Tetsuya Ito 

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