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ラスベガス発 U.S.A.スプリット通信


ところで、Eコマースの配送を受ける場合、いままでは玄関の呼び鈴を押してもらい、家の人間が出てきて受け渡しをするというのがオーソドックスな方法だったが、いまでは、玄関先に商品を置き、そのまま配達員は立ち去るというのが一般的になってきた。呼び鈴も鳴らさない。触れて感染するのを恐れるためだ。

玄関先に置くと、その写真が送られてきて配送は完了となるが、それでも商品は盗まれることもあり、筆者もいちど盗難の被害にあった。

それに比べると、自走ロボットは完全な無人走行で、アプリとの親和性が高く、人が直接受け取ることを想定しているので、盗難のリスクも少ない。すべてがカメラ対応なので、ロボットそのものを強奪しようとしても、GPSとカメラ動画があるのでそのリスクも少ないと考えられている。


Getty Images

それでも人の手は不可欠


しかし、アマゾンやフェデックスがやっている従来の物流を自走ロボットが代替することは現実的ではないようだ。

元グーグルの自動運転プロジェクトのエンジニアで、大型デリバリーロボットメーカーであるニューロのデーブ・ファーガソン共同創業者はウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで、「この技術は運転手をロボットにするのではない。あなたが買い物へ運転しに行くのを代替するのだ」と答えている。

実際、ロボットに食材を詰める手間やメンテナンス、監視など、人の手は最後まで省略できないと、やはり当面は人間が専用バンで運ぶほうがコストは安いことを、ファーガソン氏も強調している。

つまり、デリバリーロボットの将来は、コロナ禍のあとも、人が人との接触をどれほど避けたがるか、自宅勤務が根付きすぎて元には戻りたくないメンタリティが働くかなど、2019年までには考えられなかったニーズに相関するということになりそうだ。

連載:ラスベガス発 U.S.A.スプリット通信
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文=長野慶太

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