トランプ一族のメンバーが、大統領のスキャンダルを暴露するのはこれが初めてとなる。
書籍のタイトルは「Too Much and Never Enough」に決定済みという。著者のマリー・トランプは、ドナルド・トランプの兄で1981年に亡くなったフレッド・トランプ・ジュニアの娘だ。
Daily Beastによるとマリーは今回の著書で、2018年にニューヨーク・タイムズ(NYT)が、ドナルド・トランプの収入や税逃れの調査を行った際に、彼女が果たした役割を告白しているという。
この書籍は、共和党が大統領選の公認候補者を選定する共和党全国大会の数週間前の8月11日に発売予定という。詳細な内容は伏せられているものの、Daily Beastの記事によると、書籍にはトランプ大統領の姉で、裁判官だったマリアン・トランプ・バリーに関する事実にもふれられているという。
さらに、ドナルド・トランプが彼の兄のフレッド・トランプ・ジュニアの死の一因をもたらしたとの記載もあるという。トランプ大統領が薬物中毒に陥った兄を放置し、それが原因でフレッド・トランプ・ジュニアは42歳で心臓マヒによりこの世を去ったのだという。
フォーブスは発行元のSimon & Schusterにコメントを求めたが、回答は得られていない。
NYTが2018年に行ったドナルド・トランプの資産調査によると、彼は父が亡くなった際に、少なくとも4億1300万ドル(約443億円)の遺産を相続していた。
現在55歳のマリー・トランプは、ドナルド・トランプの父で不動産業者だったフレッド・トランプの最年長の孫にあたる。臨床心理学の学位を取得した彼女は、ドナルド・トランプが大統領に就任して以降、トランプ一族に関するネガティブな情報を開示していなかった。
しかし、2000年のNew York Daily Newsの取材に彼女は、「叔母や叔父たちは、フレッド・トランプの遺志にそむいたことについて、自らを恥じるべきだ」と述べていた。Daily Beastの記事によると、マリー・トランプはトランプ大統領らが、脳性マヒを患った甥を見殺しにしたと主張しているという。