ビジネス

2020.06.17

世界のCEOから学ぶ 新型コロナ危機を生き抜くシナリオの描き方

混乱の世界経済。求められるマインドは(Unsplash)


航空産業は大規模な構造的変革を強いられることになるでしょう。しかしそれにより、「アセットライト」や「アズ・ア・サービス」ビジネスモデルといった新しい機会がバリューチェーンのプレイヤーにもたらされるでしょう。

自動車産業においては、この市場規模に対する破壊的効果が、電化、デジタル化、新しいオーナーシップ・ビジネスモデルのタイミングなど、重要な戦略的意思決定に影響を及ぼす可能性があります。

石油およびガス産業では、この危機がよりクリーンなエネルギー源、製品、サービス提供への移行を加速化させるでしょう。

化学製品分野では、各企業がデジタル技術を活用した新しいビジネスモデルを適用し、技術と産業の融合の機会を捉えようと舵を取ることが考えられます。

消費財では、消費者の行動が変化する中、新しいブランド、カテゴリー、そしてサービスの関連性を高め、足場を固める機会がもたらされるでしょう。

ポストコロナのシナリオを考える5つのポイント


すべての分野において、CEOたちは、ポストコロナ時代の計画を立てるにあたってシナリオベースのアプローチを取っていく必要があります。以下が、考慮すべきポイントです。

・自社に有利となるシナリオと成果をどのように生み出すことができるか。

・どのようにしたら、最も確かなものを最大限活用できるか。

・機会が生じた時に大胆に行動できるようにするための戦略的オプションは何か。

・望ましくないシナリオが展開した時に、身を守るための戦略的な保険は何か。

・現在も未来の見通しは恐ろしい姿のままですが、どんな危機もチャンスを伴ってやってきます。

そして、新型コロナウイルス大流行がもたらした遺産のひとつは、社会、ビジネス、経済にメリットをもたらすコラボレーション、つながり、そしてコミュニティの新しい精神なのかもしれません。

(この記事は、世界経済フォーラムのAgendaから転載したものです)

連載:世界が直面する課題の解決方法
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文=Rick Eagar, Partner Emeritus, Arthur D. Little (ADL) and Chief Editor of Prism; Tom Teixeira, Partner, ADL UK and leader of the Risk Practice; Karim Taga, Managing Partner, ADL; Saverio Caldani, Managing Partner, ADL Italy and Spain

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