トランプが感染拡大でも「責任負わない」政治集会を開催へ

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米食品医薬品局(FDA)の元長官でアメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)のフェロー、スコット・ゴットリーブもまた、集会には「当然、参加しないことを勧める」と発言。トランプ政権に対しても、「大規模な政治集会を今開くことは控えるべきだ」と助言したいと語っている。

共和党の集会は特に危険?


ファウチ所長ら専門家たちは特に、集会では十分な感染対策が取られないと予想されることに加え、集まるのが主に、マスクをしたがらない人や、新型コロナウイルスを真剣に受け止めていない傾向がある人たちであることを懸念している。

米非営利団体のカイザー・ファミリー財団が5月に実施した調査によると、民主党支持者の89%、無党派の72%が、自宅を出るときは必ず、またはほぼ必ずマスクを着用しているという。一方、共和党支持者の場合、同様の行動を取っている人は58%だ。

また、市場調査会社OHプレディクティブがアリゾナ州で実施、6月上旬に発表した調査結果によると、共和党支持者のうち、新型コロナウイルスについて「少なくともある程度は懸念している」人はわずか32%だという。

トランプ政権の経済顧問ラリー・クドローはCNNに対し、集会に参加する人はマスクを着用するべきとの考えを示している。だが、参加者の大半はそれに従わないだろう。

そう考える理由は十分にある。トランプはマスクを着用しない。それだけでなく、着用することは弱さを示すことだとあざけっている。さらに、これまでも数多くの場面で、ソーシャルディスタンスを取ることに抵抗している。

編集=木内涼子

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