本家トゥールビヨンモデルがさらなる進化を遂げた

マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887


不規則を計算に入れたパーペチュアルカレンダー


一方、パーペチュアルカレンダーは、30日の月と31日の月、そして、2月28日と閏年の29日といった4年周期のカレンダーに含まれるあらゆる不規則を計算に入れて表示するもの。日本語で永久カレンダーと呼ばれている。

ただ、下2桁が00になる年、400で割り切れる年だけは例外として閏年としない、ということになっており、400年に3回だけ閏年でなくなる年が発生する。それが2100年。つまり、いま可動しているパーペチュアルカレンダーは、2100年2月28日まで約80年間、修正する必要がないということになる。これもブレゲが考案した複雑機構である。



そしてトゥールビヨンだが、このモデルでは5時位置に置かれている。キャリッジを1分間で1回転させる基本的な仕組みは同じだが、今回は設計を見直し、キャリッジを外周の歯車で駆動させることで、トゥールビヨンとその構成部品全体が宙に浮いているように見せている。

さらにキャリッジにチタンをテンプや脱進機にシリコンを使うなど、素材も最先端のものが使われているし、香箱周囲を工夫し、厚みを25%も削減することに成功している。超薄型のトゥールビヨン機構の登場である。

さらなる進化を遂げたトゥールビヨン機構は、数々の発明をしてきたアブライアン-ルイ・ブレゲが残した遺産のなかでも最大のもの、と言ってもいいだろう。

その証拠に、ブレゲはトゥールビヨンの特許を取得した1801年6月26日を「トゥールビヨン・デイ」とし、ブランドの記念日としている。これにあわせてブレゲ・ジャパンは、直営ブティック4店舗で“Breguet Tourbillon Day”と題した催しを2週間に渡って行なうことになった。

店頭では、トゥールビヨン・コレクションの数々がズラッと並ぶことになる。時計界最大の天才が発明した最高の機構をとくとご覧あれ。


Breguet Tourbillon Day

会期:2020年6月20日(土)~7月5日(日)

会場:ブレゲ直営ブティック各店舗
ブレゲ ブティック銀座 tel.03-6254-7211
ブレゲ ブティック伊勢丹新宿店 tel.03-3352-1111(大代表)
ブレゲ ブティック日本橋三越本店 tel.03-6665-0143
ブレゲ ブティック阪急うめだ本店 tel.06-6313-7863
※阪急うめだ本店6F ウォッチ・プロモーションスペース内
ブレゲスペシャル展示期間:6月24日(水)~7月14日(火)


BREGUET MARINE TOURBILLON EQUATION MARCHANTE 5887
マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887



ケース素材|18Kローズゴールド
ケース径|43.9mm
ムーブメント|自動巻き Cal.581DPE
価格|2328万円

文=福留亮司

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