スターバックスは10日、パンデミックの影響で2020年4~6月期(第3四半期)の売上高が最大32億ドル(約3400億円)減るとの見通しを示した。米国の既存店売上高は5月に40%以上の落ち込みを記録した。
だが、財務面で大きな打撃を受けているにもかかわらず、同社は店舗を「店外飲食(on-the-go)」型に転換する取り組みを強化する。具体的にはドライブスルー、アプリで注文した商品を車に乗ったまま受け取れる「カーブサイド・ピックアップ」、デリバリーに対応した店を増やす。
向こう1年半で数百の既存店を持ち帰り対応型に転換し、新たに数十の持ち帰り専門店も出店する。一方、従来型店舗の一部は閉鎖する。米国とカナダの合計で最大400店を閉鎖か改装、もしくは移転することになるという。
ケヴィン・ジョンソン最高経営責任者(CEO)は従業員宛ての書簡で「(新型コロナの影響から)完全に回復し、既存店売上高がプラス成長になるには時間がかかる」との認識を示す一方、すでに売り上げは持ち直してきており、「最も困難な時期は過ぎた」とも記している。
スターバックスは3月に米国の店舗の店内飲食サービスを停止したが、5月からオペレーションを制限しながら再開している。現在は国内の95%の店舗が営業しているが、大半はドライブスルーかデリバリー、持ち帰りでサービスを提供している。