秋の大統領選挙を前に世論調査で支持を伸ばすバイデンは、フェイスブックへの出稿費を増やしている。
CNNによると、バイデンが先週フェイスブック広告に支払った額は、彼が大統領選挙に出馬してから10カ月後までに支払った額とほぼ同じだという。バイデンは2018年5月以降に、フェイスブック広告に2050万ドルを支払った。一方、トランプは同期間に約4260万ドルを投じていた。
外部からの資金調達額に関して言うと、バイデン陣営はこれまで約2億6000万ドルを調達し、1億7400万ドルを支出していた。これに対しトランプ陣営は3億2500万ドルを調達し、2億800万ドルを支払っていたことが、OpenSecrets.orgの調査で判明している。
ニュースサイトAtlanticによると、2016年の大統領選挙でトランプを勝利に導いた主要因の一つがフェイスブック広告だったという。トランプ陣営は2016年6月から11月にかけて590万件のフェイスブック広告を出稿し、総額4400万ドルを支出していた。
トランプは新型コロナウイルスへの対応や、人種的不平等への抗議デモへの対応で世論の厳しい非難を受け、4月中旬から支持率を大きく低下させている。統計サイトFiveThirtyEightによると、トランプの「不支持率」は現在約54.9%まで上昇している。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)が行った世論調査によると、バイデンの支持率はトランプを約10%上回っている。さらに特筆すべきは、女性有権者の間でのトランプの支持率が、バイデンを25ポイントも下回っていることだ。NYTはこれがトランプの致命傷になるかもしれないと述べている。
ニュースサイトDaily Beastは、トランプ陣営が過去1カ月で40万ドルをワシントンDC地区のケーブルテレビ局に支払い、CNNやMSNBC、Foxなどのニュース番組に広告を出したと報道した。このテレビ広告の主な目的は、大統領選に向けたトランプの気分を高め、不安感を和らげることだったとDaily Beastは伝えている。