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武田双雲流 仕事術

RUNSTUDIO/Getty Images

コロナ禍で世界中を巻き込んでの外出自粛。皆さんはこの期間をどう感じただろうか。辛いと捉えたか、それとも楽しいと考えたか。それは人によって違うと思う。

逃げることのできない「制限」に出会ったときに、それとどう向き合うのか。そして、状況や自分をどう変えていくのか。そうした「改善力」は、これから大きな変化を迎えるであろう時代を生きるうえで重要だと思う。実は、これからの生き方が、試されたような2カ月だったのかもしれない。

なぜ改善力が必要かといえば、「幸せに生きるため」に他ならない。変化が激しく未来の不確定さが増しているこの時代において、過去の常識ややり方に固執していると幸福度は落ちるばかりである。日々、コツコツとあらゆることを改善することが、最大のリスクマネジメントと言えるだろう。

NTTに入り法人事業部を希望


これまでの人生のなかで、自分が嫌なことをどう改善してきたかを思い出してみた。僕は書道家として20年活動を続けてきたが、会社に入って営業マンをやっていた時代もある。

高校時代は熊本で過ごしたが、たまたま「情報科学」というワクワクする名前の学科があったので、大学は東京理科大学へ進んだ。そこでITの最新知識を学び、これから日本に押し寄せてくるであろうIT革命の大波を感じて、密かに興奮していた。

大学卒業後、ITに関わりたいと思い、NTTへ就職。当時NTTもデジタル化をガンガン進めていて、入社したころのキャッチフレーズは「電話からマルチメディアのNTTへ」だった。

NTTには1998年の入社だ。まさに日本に最初のIT革命が起き始めた時代だった。アナログ回線からデジタル回線に、FAXからメールへと移行したり、回線もADSLから光回線へと目まぐるしく変わったり、IT革命は日々起きていた。

入社時は、SEとしの配属を打診されたが、人とかかわる営業がしてみたくて、法人営業部を希望した。川崎にある中小企業が担当だったのだが、ほとんどの人がまだIT革命の意味をわかっていなかった。

だから営業マンとしてはとてもやりがいがあった。ITが何をもたらすのかお客さんにとってどんなメリットがあるのかを伝えるだけで、相手は話を聞いてくれた。しかし、話は聞いてくれるものの、なかなか受注には結びつかない。「まだまだ先の話だよね」と言われて終わってしまう。「もう来てるんです。すごい時代がやってきます」と言っても、なかなか伝わらずモヤモヤしていた。

営業成績も伸びず、モチベーションが下がってきたときに、ふと思ったことがある。

「このままだったら、やばいことになる。これから何十年とつきあう仕事なのにモチベーションが下がったら、辛いばかりの人生になる」

そんな危機感が生まれたのだ。楽しいことが大好きな僕としては、「つまらない」「辛い」と思って生きるのは、本当に怖いことだった。

その恐怖心から逃れたいがために、必死になって考えた。「どうやったらモチベーションを下げずに仕事ができるだろう」と。

文=武田双雲

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