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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

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新型コロナウィルスの感染拡大に伴う一斉休校措置で、突如需要の高まった自宅でのオンライン学習。授業そのものの内容・質だけではなく、家庭での環境整備や親の在宅勤務との両立などの点でも、導入のハードルは低くない。

コロナ以前のような通学ができなくなった世界で、各国はどのように対応しているのか? 海外で子育てをしながら、普段から日本に向けて発信をしている4名、髙崎順子(フランス)、中野円佳(シンガポール)、小西 一禎(アメリカ)、久山葉子(スウェーデン)と、各国が未曽有の事態にどのように試行錯誤しているのかを語り合うために、Zoomで座談会を行った。優劣比較なしに情報交換をし、日本へのヒントを探る企画だ。


「座談会」後半に入る前に以下、各国の「新しい日常」事情と、各人の子どもの「在宅」事情をまとめてみよう。

フランス:現在は分散登校
アメリカ:9月中旬まで休校
シンガポール:2カ月間の「サーキットブレーカー」解除には慎重
スウェーデン:休校措置なし

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(左上から時計回りに)高崎順子氏、久山葉子氏、中野円佳氏、小西 一禎氏

フランス(髙崎順子):3月17日からの外出禁止令が5月11日に解除されたものの、行動制限や注意事項は依然、社会活動のほぼ全域に及んでいる。小学生の息子たちも週2回の分散登校で、まさに「新しい日常」を体験している。

アメリカ(小西一禎):3月初旬から一気に感染が拡大し、最も深刻な被害に見舞われた。40を超える州で外出自粛令が出され、在宅勤務と学校の休校が大半の州で続いている。1st(日本の小学2年生)の長女、Pre-K(日本の年長)の長男の学校は9月中旬まで休校。

シンガポール(中野円佳):4月から「サーキットブレーカー(職場は閉鎖、生活必需品の小売店以外の営業は禁止だが、交通インフラは動いているという「ソフトなロックダウン」)」が2カ月続いた。6月2日に解除されたものの、目下は学校関係が徐々に再開されることが中心で、家族以外の人と会うなどの外出制限の解除には依然として慎重。子どもはインター校に通うY3(日本の小学2年生)とローカル幼稚園児。学校再開はうれしいが、公園で遊べないなどが辛い。

スウェーデン(久山葉子):日本でも頻繁に報道されているように3月半ばから「持続可能な」緩い政策、そして当分この状態が続くと思われる。子どもは小学5年生。スウェーデンは休校措置は結局していないため、ずっと通常登校。自身は高校教師だが、高校・大学・成人学校はオンライン授業に移行したため、自宅からオンライン授業をしている。

「担任の差配に一任」のためバラつきが(フランス)


髙崎:「オンライン学習」と一口で言っても、1. 問題のプリントを渡す代わりにネットで送るもの、2. 教材動画を見せるもの、3. ゲームのように画面上で課題を解かせるもの、4. 通学しての授業に近い双方参加型のビデオ授業などと、やり方は色々ありますよね。

フランス政府はもともと通信学習に力を入れていて、心身の事情や国外在住などで通学が難しい生徒向けに、CNEDというオンライン講座のプラットフォームが整えられていました。でもこの休校時に行われた学習は、先生によってまちまちだったんです。普段から授業内容に対する担任の差配や自由度が大きかったので、一斉休校中のオンライン学習も、基本は担任まかせ。担任の先生のデジタル習熟度によって、オンライン学習の内容が大きく左右されていました。

皆さんの国での実際のオンライン学習の内容って、どんなものでしたか?

編集=石井節子

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