ビジネス

2020.06.08

新型コロナで生まれた新しい10の事業の形

Amy Sussman/Getty Images

小規模なスタートアップであれ、大企業であれ、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響を免れた企業はない。この世界的な危機により各業界がほぼ活動停止状態となり、さまざまな規模の会社が適応と進化を余儀なくされた。

一つ希望の兆しがあるとすれば、それは企業が従業員や顧客の生活を楽にし、改善するテクノロジーの導入を強いられていることだ。想像してみてほしい。自分の会社に商品販売の場所がなくなったら、会社は生き残れるだろうか? 多くの企業は自らにこの問いを投げ掛けており、その答えは「ノー」だ。

テクノロジーは、デジタル化が進む未来への備えがない企業を強力にサポートするものとなるが、企業で今起きている変化の全てテクノロジーに依存しているわけではない。多くの企業は革新的な方向転換をし、新たな市場へと繰り出した。こうした大企業は閉鎖や休業をせず、生き延びて競争力を維持するために大きな変革を実施した。

以下に、新型コロナウイルスが企業にもたらした10の大きな変化を紹介する。

1. 旅客機が貨物便に

旅客機の利用が過去最大級の落ち込みを見せる中、航空会社の中には定期便を最大90%削減したところもある。しかし、ヴァージン・アトランティック航空やルフトハンザ航空、ユナイテッド航空、アメリカン航空などの大手は、乗客輸送から貨物輸送に切り替え、空いた客室スペースを使って特に需要が高い食料品や医療用品などの物資を運んでいる。

2. スーパーが配送施設に

米スーパーマーケット大手の一部は、顧客により良いサービスを提供し従業員を守るため、客の入店を禁止して店舗を配送施設に変えている。ホールフーズはロサンゼルスとニューヨークの店舗を変容させたし、クローガーとジャイアント・イーグルも複数の店舗で同様の措置を取った。これにより、客から遠い場所の配送センターを使うよりもはるかに迅速に持ち帰りや配送の注文に対応できる。

3. ホテルが在宅勤務者向けに日中料金を提供

ホテルは今ほぼ空室となっており、在宅勤務者の多くがスペース不足に悩んでいる。この2つの問題への解決策として、ホテルチェーンのレッド・ルーフ(Red Roof)は遠隔勤務者向けに日中利用料金での部屋提供を始めた。遠隔勤務者は1日29ドル(約3100円)からで一部のホテルの部屋を自分専用オフィスとして使え、高速インターネットを備えた静かな環境の中で仕事ができる。
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編集=遠藤宗生

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